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裁判員裁判とは?対象事件や流れ、被告人が伝えるべきポイントなど

裁判員裁判とは、特定の重大な刑事事件において、国民から選ばれた裁判員が裁判官と共に審理及び判決に関与する制度を指します。

一般市民が有罪若しくは無罪の判断、並びに量刑の決定に加わるため、被告人の弁護方針や表現方法には通常の裁判とは異なる専門的な工夫が求められます。

この記事では、裁判員裁判の対象事件や当日の流れ、被告人が伝えるべきポイント、及び弁護士に依頼する利点について詳しく解説します。

裁判員裁判とは?

裁判員裁判とは、地方裁判所で行われる刑事裁判のうち、国民が裁判員として参加し、裁判官と共に被告人の有罪若しくは無罪、及び有罪の場合の刑罰の内容を決定する制度です。

裁判員は、原則として6名が選出され、3名の裁判官と共に合議体を構成します。

裁判員は法律の専門家ではありませんが、事実認定や量刑判断において裁判官と対等の権限を有しており、その判断には市民感覚が色濃く反映される点に特徴があります。

裁判員の選び方

裁判員は、満18歳以上の有権者の中から、以下の手順を経て選ばれます。

  • 各市区町村の選挙管理委員会が、くじによって裁判員候補者の予定者名簿を作成します。
  • 裁判所が名簿の中から更にくじを引き、特定の事件ごとに候補者を呼び出します。
  • 裁判所で行われる選任手続を経て、最終的に6名の裁判員(及び必要に応じて補充裁判員)が選定されます。

原則として国民の義務とされていますが、70歳以上の方、若しくは重い病気や怪我、仕事上の重要な用務、並びに冠婚葬祭などの正当な理由がある場合には、辞退が認められることもあります。

裁判員裁判の対象となる事件

裁判員裁判の対象は、死刑又は無期の懲役・禁錮に当たる重大な罪を犯したとされる事件、若しくは法定合議事件であって故意の犯罪行為により被害者を死亡させた事件に限られます。

具体的には、以下の事件が該当します。

  • 殺人罪
  • 強盗致死傷罪
  • 現住建造物等放火罪
  • 身代金目的誘拐罪
  • 危険運転致死罪
  • 保護責任者遺棄致死罪

対象外となる事件

裁判員裁判の対象事件であっても、裁判員やその家族の生命、身体、若しくは財産に危害が加えられるおそれがある場合には、裁判所の判断によって裁判員裁判から除外されることがあります。

例えば、暴力団関係者の事件において「お礼参り」などの報復が行われる危険性が高い場合や、争点が多岐にわたり審判に著しく長い期間を要すると見込まれる事件などがこれに当たります。

裁判員裁判の対象事件について詳しく見る

裁判員裁判の流れ

裁判員裁判は、迅速かつ分かりやすく進めるために、事前に「公判前整理手続」が行われます。

当日の流れは概ね以下の通りです。

  • 冒頭手続:起訴状の朗読、黙秘権の告知、被告人・弁護人の陳述
  • 証拠調手続:検察官及び弁護人による証拠の提出、証人尋問、被告人質問
  • 弁論手続:検察官の論告・求刑、弁護人の最終弁論、被告人の最終陳述
  • 評議・評決:裁判官と裁判員による非公開の話し合い、及び判決の決定
  • 判決宣告:法廷において判決の言い渡し

判決が下されるまでの被告人の権利

刑事裁判においては、判決が確定するまで被告人は「無罪」と推定されるという「無罪推定の原則」が適用されます。

検察官が被告人の有罪を合理的な疑いがない程度に立証できない限り、有罪判決を下すことはできません。

この原則は裁判員裁判においても同様であり、市民である裁判員に対しても、証拠に基づいた慎重な判断が求められます。

裁判にかかる日数

裁判員裁判は、選ばれた市民の負担を軽減するため、連日開廷によって短期間に集中して審理が行われます。

事件の複雑さにもよりますが、多くの場合は3日から5日程度で判決に至ります。
ただし、複雑な事件や否認事件では、1週間以上の期間を要する場合もあります。

裁判員裁判では必ず有罪になってしまうのか?

裁判員裁判の対象事件は重大なものが多いため、有罪率が高い印象を受けるかもしれませんが、決して必ず有罪になるわけではありません。

裁判官と裁判員が証拠に基づき、対等な立場で評議を行います。

有罪か無罪かの判断、並びに有罪の場合の刑の重さは、裁判官及び裁判員の双方を含む過半数の意見(かつ、裁判官及び裁判員のそれぞれ1人以上の賛成が必要)によって決定されます。

証拠が不十分であれば、重大犯罪であっても無罪判決が下されることは実際にあります。

裁判員裁判で被告人が伝えるべきポイント

裁判員裁判では、法律の知識がない一般市民に訴えかける必要があるため、以下のポイントを明確に伝えることが重要です。

反省していることを主張する

罪を認めている場合、真摯に反省していることを裁判員に伝えることは量刑に大きく影響します。

単に「申し訳ない」と言葉にするだけでなく、被害者への謝罪の意思、被害弁償の状況、若しくは再犯防止のための具体的な更生計画などを具体的に示す必要があります。

裁判員の感情を動かすだけでなく、客観的な事実に基づいた反省の態度を主張することが肝要です。

市民感覚での合理性を主張する

裁判員は「なぜそのような行動に至ったのか」という経緯や動機を重視する傾向があります。

法律用語を多用するよりも、一般市民の感覚からして納得できる事情、例えば「その状況下ではやむを得なかった」と思える背景や事情を丁寧に説明し、合理性を主張することが説得力に繋がります。

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裁判員裁判で弁護士に依頼するメリット

裁判員裁判における弁護活動は、通常の裁判以上に高度な技術が求められるため、弁護士に依頼することで以下のメリットが得られます。

  • 無罪判決の獲得:証拠を精査し、裁判員に分かりやすい論理で無罪を主張します。
  • 刑罰の軽減(執行猶予の獲得):被告人に有利な事情を提示し、量刑を減軽するように求めます。
  • 裁判員裁判の回避:事件の内容によっては、裁判員裁判の対象外とするよう裁判所に働きかける活動を行います。
  • 不起訴処分の獲得:捜査段階からの弁護活動により、裁判そのものを回避できる可能性があります。
  • 視覚的効果を用いた主張:図表や映像を用い、裁判員に直感的に伝わるプレゼンテーションを実施します。

裁判員裁判に関するよくある質問

裁判員裁判で裁判員から直接質問されることはありますか?

はい、あります。
裁判員は、被告人質問や証人尋問において、自ら直接質問を行う権限を持っています。

裁判員からの質問は、一般市民が疑問に感じる核心部分を突いてくることが多いため、誠実に、かつ矛盾のない回答を準備しておく必要があります。

裁判員裁判に被告人として出席する場合、服装は何か決まりがありますか?

法的な決まりはありませんが、清潔感のあるスーツを着用するのが一般的です。

裁判員に与える第一印象は重要であり、だらしない服装は反省のなさと捉えられるリスクがあります。

拘置所に収容されている場合は、弁護士を通じて家族からスーツを差し入れてもらうなどの対応が必要です。

裁判員裁判で黙秘することはできますか?

はい、できます。
被告人には「黙秘権」が保障されており、終始沈黙し、若しくは個々の質問に対して回答を拒むことができます。

ただし、裁判員裁判では裁判員が直接心証を形成するため、一切の説明を拒否することが不利に働く可能性もあり、黙秘するか否かは弁護士と慎重に協議する必要があります。

裁判員裁判の弁護活動は刑事事件に強い弁護士法人ALGにご相談ください

裁判員裁判は、被告人のその後の人生を左右する極めて重要な手続きです。

一般市民を説得するためには、法的な知識だけでなく、分かりやすい説明能力や視覚に訴えるプレゼンテーション能力、並びに裁判員の心情を察する洞察力が不可欠です。

弁護士法人ALGでは、刑事事件の豊富な経験に基づき、最善の結果を得るための緻密な弁護戦略を立案いたします。裁判員裁判の対象事件となり不安を抱えている方は、ぜひ一度弊所へご相談ください。

この記事の監修

弁護士法人ALG&Associates 埼玉法律事務所 所長 弁護士 辻 正裕
弁護士法人ALG&Associates 埼玉法律事務所 所長弁護士 辻 正裕
埼玉弁護士会所属。弁護士法人ALG&Associatesでは高品質の法的サービスを提供し、顧客満足のみならず、「顧客感動」を目指し、新しい法的サービスの提供に努めています。
埼玉弁護士会所属。弁護士法人ALG&Associatesでは高品質の法的サービスを提供し、顧客満足のみならず、「顧客感動」を目指し、新しい法的サービスの提供に努めています。

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