性格の不一致による離婚について

コラム

埼玉法律事務所 所長 弁護士 辻 正裕

監修弁護士 辻 正裕弁護士法人ALG&Associates 埼玉法律事務所 所長 弁護士

離婚をしたいと考える夫婦の一番の理由が「性格の不一致」です。「性格の不一致」を理由に離婚するためのアドバイス等をご説明します。

性格の不一致で離婚することはできるのか

性格の不一致を理由に話し合いで離婚をすることは可能です。詳細につきましては、次の項目で解説いたします。

性格の不一致とは

性格の不一致とは、価値観や意見が合わないことを言います。性格の不一致から離婚を考える夫婦は多く、代表的な離婚理由の一つです。

法律が定める離婚原因とは?

法定離婚事由は不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、回復の見込みのない強度の精神病、婚姻を継続し難い重大な事由です。性格の不一致は婚姻を継続し難い重大な事由に該当する可能性がございます。

性格の不一致で離婚する場合に必要な要素

性格の不一致によって夫婦関係が破綻し関係回復が不可能であると裁判所が判断した場合には、離婚が認められます。そこで、離婚が認められるために、当事者が集めておくべき証拠(夫婦関係が破綻した証拠、長期間別居している証拠)を次の項目で説明します。

夫婦関係が破綻した証拠を集める

離婚に向けた話し合いの形跡や離婚調停の申立てがあれば、破綻している証拠になります。前者の証拠には、手書きのメモやスマホなどのメモが含まれます。

長期間の別居

長期間の別居とは一般的には3~5年程度の別居期間を言います。
長期間別居している証拠となり得るものとして、出て行った者名義で賃貸を借りた契約書や家賃の引き落としがなされている通帳等があります。

性格の不一致での離婚の進め方

性格の不一致が理由で離婚をしたいと考えた場合でも、相手方の同意が得られず、協議離婚も調停離婚もできないことがあります。その場合には、離婚訴訟を提起して、判決を得て離婚する方法(裁判離婚)しか残されていませんが、性格の不一致は法定離婚事由とは認められておらず、端に性格の不一致だけでは離婚は認められません。

離婚の切り出し方やタイミング

性格の不一致で離婚をしたいと考えた場合には、まずは「離婚したい」と相手方に話を持ちかけましょう。子供が独り立ちをしたときや定年退職時といった人生の節目を機に離婚を切り出すのが良いでしょう。

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性格の不一致と離婚後の子供の親権について

離婚したい理由が性格の不一致にある場合、子供の離婚後の親権をどちらが獲得すべきかという親権の話とは全く関係がありません。

性格の不一致での慰謝料請求について

性格の不一致を理由に離婚する場合には、慰謝料請求が認められることは不可能に近いです。なぜなら、性格の不一致は夫婦どちらも悪くなく、相手方に有責性(婚姻関係を破綻させた責任)がないからです。もちろん、話し合いで合意が得られれば、解決金として慰謝料請求が認められる可能性はありますし、相手方から暴力を振るわれたあるいは相手方に不貞行為が存在したなどの有責性が認められれば、慰謝料請求が認められる可能性はあります。

よくある質問

性格の不一致で離婚しても財産分与を受け取ることは可能ですか?

性格の不一致を理由に離婚した場合であっても、財産分与を受け取ることは可能です。

離婚裁判で相手が離婚を拒否し続けた場合、離婚は認められないのでしょうか。

性格の不一致は法定離婚事由ではないため、この理由のみをもって訴えを提起した場合には、相手方が離婚を拒否した場合には、離婚は認められにくいです。性格の不一致以外に法定離婚事由があれば、離婚は認められます。

性格の不一致で離婚した場合のデメリットはありますか?

性格の不一致は、夫婦のどちらか一方に有責性があるわけでないため、慰謝料請求は認められず、相手方が離婚を拒否した場合には、話し合いによる離婚ができず、離婚するまでに時間がかかるおそれがあります。そこで、離婚をしたい側が早く離婚するために解決金を支払うことも少なくありません。

性格の不一致で離婚したい場合は弁護士にご相談ください

性格の不一致を理由に離婚したいが、相手方の同意が得られないため離婚できない場合には、ご自身で離婚することは困難です。専門家である弁護士にご依頼ください。

交通事故に遭われた場合に、対応に困ることが多々あると思います。特に、相手方保険会社との対応については、示談交渉も含めて、自身に有利に対応していきたいところかと思います。このページでは、交通事故の直後から、最終的な示談までの流れについて、解説していきます。

交通事故後から示談までの流れ

事故発生直後から、示談までの流れとしては、以下の通りです。

  1. 交通事故発生
  2. 入通院の開始
  3. ケガの完治もしくは症状固定
  4. 症状固定の場合は後遺障害等級の認定申請
  5. 損害賠償額について示談交渉
  6. 示談の成立
  7. 示談金の入金

交通事故発生直後にすべきことは?

事故発生直後にすべきことは以下の通りです。

1 警察への連絡
警察への連絡は義務付けられていますので、必ず連絡をしましょう。警察官に交通事故証明書や実況見分調書等を作成してもらってください。

2 相手方の連絡先等を把握
相手方の保険証や運転免許証等で、相手方の情報を確認し、加入している保険会社も確認しておきましょう。

3 実況見分への協力
人身事故であれば実況見分調書が作成されますので、事故で体験した状況を正確に警察官に伝えましょう。

4 入通院に開始
ケガをしている場合は、時間を空けずに病院に通院しましょう。

5 加害者との交渉
言った、言わない、という水掛け論を防ぐためにも、加害者と口頭による示談交渉は行わないようにしましょう。

治療、通院(入院)開始 ~ 加害者側の保険会社とのやりとり

事故に遭った場合は、事故の当日に病院へ行きましょう。事故の数日後に痛みが出る場合もありますが、痛みが出たらすぐに通院を始めましょう。その際は、どのような交通事故であったか、受傷した部位、痛みが出たタイミング等、医師に詳しく説明してください。通院先については、リハビリ施設のある整形外科等、医師のいる病院に行きましょう。医師の指示なく接骨院や整骨院に通院した場合に、それに要した治療費が支払われない可能性がありますので、注意してください。

保険会社とのやりとりの流れ

加害者が任意保険に加入している場合は、入通院の治療費を支払ってくれることが多く、これを一括対応といいます。ただし、この一括対応は、治療の途中で打ち切られる可能性がありますので、医師と話して自身の治療状況を把握した上で、相手方保険会社と一括対応の延長交渉をする必要があります。
一方で、加害者が任意保険に加入していない場合には、被害者自身が治療費を自費で負担して通院するか、被害者が加入する任意保険の人身傷害保険特約を利用して対応することになります。

症状固定

症状固定とは、これ以上治療を続けても一進一退の状況となり、治療の効果が見込めない場合を指します。ある程度の期間、治療を継続していると、保険会社から症状固定と言われ、一括対応を打ち切られる可能性があります。しかしながら、症状固定を決めるのは医師ですので、医師とよく話したうえで、症状固定の状態にあるかを確認する必要があります。傷害慰謝料は、一般的には、入通院期間の長さに比例して高くなりますので、症状固定までの期間が長くなればなるほど高い傷害慰謝料を請求できるでしょう。

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後遺障害等級認定

医師から症状固定と言われた場合は、後遺障害等級認定の申請をして後遺障害等級認定を受けるための手続を進めましょう。まず、医師に後遺障害診断書を作成してもらう必要があります。診断書の内容に記入漏れがないか等は、弁護士に相談して確認するとよいでしょう。後遺障害の等級が認定された場合は、認定された旨の通知書や審査に使用した書類は、後遺障害慰謝料の請求時に必要となりますので、必ず保管しておきましょう。

後遺障害の等級が認定されなかったら?

後遺障害等級の認定がされなかった場合に、不服がある場合は、異議申立てをすることができます。ただし、申請時と同じ資料を提出しても同じ結果が予想されますので、申請時に提出した資料よりも有利な資料を提出しなければなりません。異議申立てをするにあたり、資料を集め、異議申立書を作成して申立を行うため、最初の申請時と同程度の期間がかかることが一般的です。

示談交渉開始

治療期間や後遺障害等級の認定によって損害賠償額は変動しますので、ケガが完治するか、後遺障害等級の認定を受けてから示談交渉を開始しましょう。

示談の期間はどれぐらいかかる?

示談交渉にかかる期間としては、数週間から1ヵ月程度かかるのが一般的かと思います。ただ、過失割合や治療期間等に争いがある場合は、交渉が難航して長引くことがあります。多くの交渉を経験している弁護士に依頼した場合は、落としどころや今後の見通しなども考慮したうえで、依頼者と適宜相談しつつ、短期間で交渉をまとめてくれるでしょう。

示談書が届くまでの期間

賠償額について、相手方や相手方保険会社と合意ができた場合は、示談書を交わします。示談書が手元にとどくまでに、数日から1週間程度を要することが一般的です。示談書が届かない場合は、相手方の保険会社に連絡をして確認してみましょう。

交通事故の示談交渉で何が請求できるか?

交通事故の示談金の中に含まれるものには、治療費、通院交通費、休業損害、傷害慰謝料、後遺障慰謝料等があります。主婦であっても、事故のケガによって家事ができなくなることがありますので、休業損害を請求することができる場合があります。このように、請求できる項目は、事案によって様々ですので、専門家である弁護士に依頼して計算してもらう方がよいでしょう。

死亡事故の示談交渉について

死亡事故の場合の示談交渉については、亡くなった方の四十九日法要が終わった後、落ち着いた頃に交渉を開始すればよいでしょう。

示談交渉を自分で(被害者が)行う場合の注意点

示談交渉を自身で行う場合に、相手方保険会社の提示された金額に不満がある場合は、合意後に、不満があっても追加で示談金を請求することはできなくなります。安易に合意をすることはやめましょう。
正当な賠償額かどうか、漏れている請求項目はないか等の判別が難しいかと思いますので、弁護士に交渉を依頼する方がよいでしょう。

示談交渉成立

納得できる示談内容であった場合は、示談書に署名します。
示談書には、示談金の支払い以外に本件事故について以後請求できなくなる、という内容が書かれていますので、その点を理解したうえで署名しなければなりません。

示談から支払いまでの期間

示談金は示談交渉が成立して示談書に署名してから支払われます。示談書を送付してから2週間程度で入金されるのが一般的です。

交通事故の示談交渉についてお困りの方は弁護士にご相談ください

相手方保険会社の提示してくる賠償金額は、保険会社の利益が考慮された保険会社独自の基準で計算されたものです。提示された賠償金額が正しいかどうかの判断は、専門的な判断が必要となりますので、交通事故の交渉の専門家である弁護士に相談すると良いでしょう。また、弁護士に交渉を依頼すれば、示談金が高くなる弁護士基準で相手方保険会社と交渉してくれます。依頼者の代わりとなって交渉を進めてくれますので、相手方保険会社との煩わしいやりとりも減り、精神的にも楽になるでしょう。
交通事故の交渉で少しでも悩んだら、弁護士に是非ご相談ください。

「逸失利益」という言葉をご存じでしょうか。
逸失利益は、交通事故で後遺障害が残った場合に問題となり、賠償額にも大きく影響します。しかし、逸失利益という表現は耳慣れず、どういうものなのか、どのくらい認められるのかが分からない方が多いのではないでしょうか。
本コラムでは、主婦の方の逸失利益について解説しています。事故に遭われた主婦の方で、逸失利益について詳しく知りたいという方は、ぜひこのコラムをご覧ください。

主婦の逸失利益は認められるのか

交通事故に遭うと、被害者に後遺障害が残ったり、被害者が死亡したりする場合があります。このような場合、本来であればできたはずの家事やパートでの労働ができなくなります。逸失利益とは、このような本来得られたはずの利益のことを指します。
専業主婦で収入がない場合でも、主婦にとっては家事労働が仕事であるため、家事に支障が出るという点で逸失利益が認められます。

主婦・主夫の逸失利益の計算方法

逸失利益は、具体的にはどのように計算するのでしょうか。逸失利益の計算方法について、ケース別に見ていきましょう。

専業主婦の場合

逸失利益には、被害者に後遺障害が残った場合の逸失利益(後遺障害逸失利益)と、被害者が死亡した場合の逸失利益(死亡逸失利益)があります。
専業主婦の場合の逸失利益の計算式は、次のとおりです。

◆計算式:後遺障害逸失利益
逸失利益=(基礎収入)×(労働能力喪失率)×(労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数)

◆計算式:死亡逸失利益
逸失利益=(基礎収入)×(1-生活費控除率)×(症状固定時から67歳までの期間に対応したライプニッツ係数)

専業主婦の基礎収入には、女性労働者の平均賃金額を用います。具体的には、賃金センサス第1巻第1表の産業計、企業規模計、学歴計、女性労働者の全年齢平均の賃金額を利用します。
労働能力喪失率、ライプニッツ係数、生活費控除率については、後ほど説明します。

専業主夫の場合の基礎収入はどうなる?

専業主夫の基礎収入には、専業主婦と同様に、賃金センサスの女性労働者の平均賃金額を利用します。男性であるからといって、賃金センサスの男性労働者の平均賃金額を利用するわけではありません。
女性労働者の平均賃金額を利用するのは、専業主婦と専業主夫とで仕事内容が同じであることから、専業主婦の場合とバランスを取る必要があるためです。

兼業主婦の場合

兼業主婦の場合でも、逸失利益の計算式自体は専業主婦の場合と同じです。
両者の違いが表れるのは、基礎収入の部分です。専業主婦の場合には、女性労働者の平均賃金額と、実収入を比較し、より高額である方を基礎収入として計算することになります。兼業主婦の場合には、実収入が女性労働者の平均賃金額よりも多いかを確認することが重要です。

基礎収入には家事労働分が加算されないの?

兼業主婦の基礎収入は、実収入または女性労働者の平均賃金額(家事労働分)のいずれかであって、実収入に家事労働分を加算することは認められていません。裁判所がこのように考えているのは、仮に実収入と家事労働分の合算を認めてしまうと、将来の労働によって取得しうる利益を二重に評価することになってしまい、相当ではないためです。

高齢主婦の場合

高齢の主婦の場合でも、逸失利益の計算式自体は専業主婦の場合と同じです。
ただし、同居家族がいない場合には、家事は自分自身のために行っていると考えられて、家事労働について経済的評価を受けられない可能性が高いです。
また、高齢主婦の場合は、全年齢平均ではなく、より低額の年齢別平均の賃金センサスを用いるべきと判断される可能性もあります。
それと、逸失利益の計算式では、労働能力喪失期間を67歳までで区切っています。そのため、被害者が67歳を超えていたり、67歳に近かったりすると、労働能力喪失期間の調整を行います。
具体的には、67歳を超える場合には、簡易生命表の平均余命の2分の1を労働能力喪失期間として計算します。67歳に近い場合には、67歳までの期間と、平均余命の2分の1のいずれか長い期間を労働能力喪失期間として計算します。

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労働能力喪失率

労働能力喪失率は、後遺障害によって、どの程度労働に支障が生じるかを示した数値です。後遺障害の等級に応じて、5%から100%までの幅があります。
裁判では、職業内容や生活状況によって労働能力喪失率が増減することもありますが、交渉段階では下表の数値を用いる場合が多いです。

労働能力喪失率表(国土交通省)

労働能力喪失期間とライプニッツ係数

労働能力の喪失期間とは、労働能力が失われる期間を言います。基本的には、症状固定日(被害者が生存して後遺障害が残った場合)または死亡日(被害者が死亡した場合)から67歳までの期間が、労働能力喪失期間となります。
また、賠償金を一括で受領すると、その分だけ多くの利息を得られるという点で、将来的に金銭を受け取るよりも有利になります。そこで、利息分について調整する数値が必要となり、この数値がライプニッツ係数です。

生活費控除について

被害者が生存していた場合、得られるはずだった利益は、被害者の収入から生活費を引いた金額となります。そこで、死亡逸失利益を計算する場合には、生活費が控除されることとなります。
もっとも、具体的な生活費の金額を算出するのは難しいため、生活費控除率という数値を用いて、割合的に生活費相当額を差し引きます。主婦の場合の生活費控除率は、下表のとおり30%です。

一家の支柱の場合かつ被扶養者1人の場合40%
一家の支柱の場合かつ被扶養者2人以上の場合30%
女性(主婦、独身、幼児等を含む)の場合30%
男性(独身、幼児等を含む)50%

主婦の逸失利益に関する解決事例・判例

主婦(夫)としての適切な後遺障害逸失利益と後遺障害等級14級が認定された事例

この事例は、道路を走行中の被害車両に、駐車場から道路内に進入してきた加害車両が衝突してきた事案です。ご依頼者様は男性で、専業主夫の方でした。
弊所で治療費立替の延長交渉を行ったことで、ご依頼者様は、約8か月間治療を継続することができました。また、治療期間を確保できたことで、後遺障害等級14級の認定を得られました。
当初、相手方保険会社は、ご依頼者様が男性で、妻や子どもと住民票上の住所が異なっていることから、主夫であることを前提とした損害賠償の支払いを拒んでいました。しかし、主夫業の実態を粘り強く説明し、同居の事実を示したことで、主夫であることを前提とした逸失利益が認められました。
結果として、最終的な賠償額は、約120万円増額することができました。

後遺障害等級12級と専業主婦の逸失利益が認められた事例

この事例は、ご依頼者様が、交通事故によって右鎖骨遠位骨折を負った事案です。治療後も右肩痛の症状が残り、後遺障害等級12級13号が認定されていました。
当初、相手方保険会社は、逸失利益は労働能力喪失期間を5年として主張して、賠償額としては合計約150万円を提示していました。これに対して、弊所では、診断書等の医療記録の内容を整理して、右肩痛が家事労働に大きな支障を及ぼしており、後遺障害による労働能力の低下が大きいこと、今後も残存の可能性が高いことを主張しました。 結果として、逸失利益が、労働能力喪失期間を14年として算定されるなど、賠償額は合計約800万円に増額されました。

主婦の逸失利益についてご不明点があれば弁護士にご相談ください

逸失利益は、金額が大きくなりやすく、損害賠償額を決める上でも非常に重要な項目です。しかし、基礎収入の金額、労働能力喪失率や期間など、専門的な判断が必要とされる部分が多く、個人で計算するにはどうしても限界があります。
専門家である弁護士を利用することは、適正な賠償額を獲得するのに役立ちます。逸失利益についてお悩みでしたら、まずは一度弁護士にご相談ください。

未成年者の子を監護していない親が,子と会うことやその他の方法で交流することを監護親の反対にあって実現できない場合には,家庭裁判所に面会交流調停を申立てることが有益です。以下では,面会交流調停について説明していきます。

面会交流調停とは

面会交流とは,父母の婚姻の継続の有無を問わず,未成年者の子を監護していない親が,子と会うことや手紙,メールまたは電話など面会以外の方法によって,意思疎通を図ることをいいます。面会交流は,離婚に際し,夫婦間で協議して定めるのが原則ですが,協議が整わない場合や協議をすることができない場合には,当事者は,家庭裁判所に面会交流調停の申立てをすべき場合といえます。

面会交流調停の流れ

①当事者による裁判所への調停の申立て
相手方の住所地のある裁判所等への申立てによって調停が開始されます。

②調停期日
申立てがあってから調停の期日指定が行われ,調停では,子供の意向や子供の福祉を最優先に考えた上で話し合いが行われます。

③調停成立 あるいは 調停不成立
話し合いがまとまった場合には,調停が成立し,調停調書が作成され,調書にしたがった面会交流が実施されることになります。まとまらなかった場合には,調停が不成立になり,自動的に審判手続きに移行し,裁判所が審判によって判断します。審判にしたがった面会交流が実施されることになります。

申立てに必要な書類や費用について

申立てに必要な書類は,申立書,事情説明書,連絡先等の届出書,子供の戸籍の全部事項証明書,進行に関する照会回答書です。費用は,対象となる子供1人につき1200円分の収入印紙と連絡用の郵便切手代がかかります。

申立書の書き方と書式

面会交流の調停を申立てるために必要な用紙は裁判所のHPからダウンロードが可能です。申立人及び相手方の住所は調停期日の呼び出しがあるので,正確に記載しましょう。また,未成年者欄の記載はここに記載した未成年者について協議することになりますので,未成年者が2人いる場合には,2人の名前を記入しましょう。

面会交流調停の申立書(PDF:545KB):裁判所

家庭裁判所調査官の調査

面会交流事件は,子の利益に重要な関連を有するものであるのに,当事者間の心情的な対立が激しいことが多い事件なので,行動科学についての専門的知見を有する家庭裁判所調査官が活用されています。家庭裁判所調査官は期日に立会い,当事者の心理的な調整をしつつ,事実の調査として,当事者の意向調査,子の意向調査,監護親及び非監護親と子の交流場面観察をします。

面会交流調停で決められる内容

面会交流調停では,①実施の可否②頻度③時間④場所⑤宿泊を伴うか否かなどを決めることができます。

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面会交流調停を拒否や欠席するとどうなるのか

面会交流調停を申立てられた場合,調停期日への出席拒否あるいは欠席は可能です。しかしながら,調停が不成立となった場合には,審判手続きに移行し,家庭裁判所が面会交流の方法を定めることになります。調停に出席できない当事者に代わって,弁護士が代理人として出席することが可能ですので,弁護士に依頼してください。

調停不成立の場合と不服申立てについて

面会交流調停が不成立になった場合には,自動的に審判手続きに移行することになります。審判結果に不満がある当事者は,不服申立て(即時抗告)をして,上の裁判所に再び判断を求めることができます。即時抗告ができるのは,審判結果の告知を受けた日の翌日から2週間以内です。

面会交流調停の取り下げ

調停の申立人は,いつでも調停の取り下げをすることが可能です。また,いったん調停を取り下げたとしても,再度調停を申立てることも可能です。しかしながら,調停を取り下げた後,数日もたたないうちに再度の申立てをすることは裁判所側に不当申し立てと判断されてしまい,申立書の受理をしてもらえない可能性もあるので,注意が必要です。

面会交流調停(審判)に関するQ&A

離婚調停と面会交流調停を同時に行うことは可能でしょうか?

可能です。一般的に同一の期日において行われることが多いです。しかしながら,離婚調停が係属している裁判所と面会交流調停を申立てた裁判所が別の裁判所の場合には,別日で実施されます。

面会交流調停の成立にかかる回数と1回の時間はどのくらいですか?

当時者双方の合意が得られない場合には,成立までに5回程度の回数を要することになります。1回の調停は2時間で,申立人側と相手方側が30分交替で,調停室に入室します。

面会交流について取り決めたルールを変更したい場合や守られなかった場合はどうしたらいいですか?

当事者間の協議,家事調停,家事審判又は離婚訴訟において定められても,その後の事情の変更があれば,当事者の協議,家事調停又は家事審判によって,その内容を変更することができます。
履行しない相手方に対しては,履行の勧告,再度の家事審判・調停申立て,間接強制,慰謝料請求などの対応が考えられます。

面会交流調停について悩んだら弁護士に相談してみましょう。

父母が離婚又は別居して,非監護親と子が別居に至っても,非監護親が親であることには変わりはなく,その愛情を感じられることが子の健全な成長のために重要です。この利益のためには,非監護親との適切な面会交流が実施されることが望ましく,監護親の強硬な反対により面会交流がうまく実施できていない非監護親の皆さんはぜひ,弁護士に相談してください。

別居を継続することによって離婚がしやすくなるといいますが、その期間について法律上の定めはありません。そもそも、別居の長短にかかわらず、夫婦間で離婚の合意ができれば協議離婚をすることはできます。しかしながら、合意できない場合は、裁判所で別居期間等を考慮して離婚させるか否かを判断してもらう必要があります。
このページでは、離婚をするための別居や別居期間について詳しく解説します。

婚姻期間の破綻が認められる別居期間の目安は3~5年

離婚が認められる事由は、民法で規定されており、別居については「婚姻関係を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)に該当するか否かが問題となります。その判断において、別居期間の長短が判断材料の一つとされます。離婚するにあたっては、一般的に、3年から5年程度の別居期間が必要とされています。この程度の期間が経過することによって、以後、婚姻関係の修復はできないと判断されるようです。もっとも、この期間は、一般的なものであり、有責行為の有無、婚姻期間等、その夫婦の事情によって異なります。

相手が有責配偶者であれば、より短い別居期間で離婚できる可能性も

相手方が不貞やDV等を行った有責配偶者であり、そのことが原因で他方配偶者が別居した場合は、この事実をもって婚姻関係の修復が困難であると判断されることが多いと考えられます。この場合は、一般的な別居期間より短い期間であっても、婚姻関係が破綻していると判断され、離婚が認められる可能性があるでしょう。ただし、その場合は、不貞やDV等を証明できるだけの証拠が必要となります。そのような証拠があれば、調停で相手方が離婚に応じてくれなくても、裁判で離婚が認められる場合もあるでしょう。

実態としては別居期間1年未満の離婚が多い

厚生労働省の「平成21年度「離婚に関する統計」の概況」によると、離婚した夫婦の82.5%は1年未満の別居期間で離婚に至っており、裁判所を介さない協議での離婚の場合は、85.1%となっています。すなわち、離婚するのに3年から5年の別居期間を要した夫婦は、話合いがまとまらず、スムーズに協議が進まなかった事例が多いものと考えられます。

離婚までの別居期間が長期に及ぶケース

ただの夫婦喧嘩の場合(性格の不一致)

性格の不一致で別居した場合は、「婚姻関係を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)に該当するか否かの判断に、3年から5年の別居期間が必要であると判断する裁判例が多いと考えられます。裁判所は、3年から5年の別居期間をもって婚姻の修復可能性がなく、婚姻関係が破綻していると判断しているようです。

自身が有責配偶者の場合

この場合の別居期間の目安は10年です。
自ら離婚の原因を作った配偶者の離婚請求を認めてしまえば、自ら簡単に離婚事由を作り出して離婚できてしまうため、信義則に反し、原則として認められていません。
もっとも、①長期間の別居があり、②未成熟子が存在しないこと、③離婚によって配偶者が精神的・社会的・経済的に過酷な状態におかれないこと、という事情があれば、例外として有責配偶者からの離婚を認める可能性を示した判例があります。そして、この①で考慮される別居期間の目安として、10年程度が必要であるとされているのです。

そもそも相手が離婚に同意していない

相手方がそもそも離婚に応じていない場合は、話合いで離婚が成立しない可能性があります。この場合は、離婚調停を申立て、調停が成立しない場合は、裁判で離婚を認めてもらう必要があります。調停から裁判にいたるまでには長期間かかることもあり、その間、別居期間もおのずと長くなっていきます。

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別居は相手の同意を得てから

民法上の離婚事由として、「配偶者から悪意で遺棄されたとき」というものがあります(民法770条1項2号)。そもそも夫婦間には、同居義務があります(民法752条)。この同居義務に反して、DV等の理由もなく、相手方に無断で別居を開始すると、この悪意の遺棄に該当し、離婚原因を作った有責配偶者とみなされる可能性があります。そこで、離婚する場合には、相手方の同意を得るか、メール等で別居の意思を伝えたうえで、別居を開始するようにしましょう。

別居期間が長い場合、親権はどうなる?

父母のいずれでも、子どもと一緒に暮らしている親は、離婚後の親権者を決定するうえで、有利な判断要素となり得ます。なぜなら、別居期間が長くなることによって、子どもと接する時間が増え、監護実績を積むことができるからです。裁判所は、これまでの監護実績のある方を親権者とすることで、子どもの負担を考えて、子どもの生活環境を安定させることを重要視しているのです。

単身赴任は別居期間に含まれる?

単身赴任の場合は、あくまでも労働のために住居を分けているにすぎないため、通常は、別居期間には該当しません。もっとも、単身赴任先から自宅に帰らない意思をもって、帰らない状況が継続した場合には、最後に自宅に帰った日を別居開始日として、別居期間を計算することになるでしょう。

離婚に必要な別居期間を知りたい方は弁護士にご相談ください

離婚のための別居期間については、一般的な目安に過ぎず、夫婦によって考慮すべき事情は千差万別です。離婚を考えている場合は、別居している間に、婚姻費用を求める手続きをしたりなど、離婚に至るまでの手続や条件の取り決めを一つ一つ進めていかなければなりません。
離婚をするために別居を開始しようとしている方、別居を開始している方は、是非、弁護士にご相談ください。

調停や訴訟ではなく、夫婦間の話し合いによって離婚することを、協議離婚といいます。日本の離婚のほとんどは、協議離婚です。
もっとも、決定すべき離婚の条件や合意の内容をどのように残すかなどを、協議離婚の際に取り決めておかないと、後々のトラブルの原因となっていきます。
そこで、以下では、協議離婚の進め方やその流れ、協議にあたっての注意点等、詳しく解説していきます。

協議離婚の進め方や流れ

協議離婚をする場合の流れとしては、相手に離婚を切り出し、離婚の条件を話し合ったうえで、条件の合意ができたら、その内容を踏まえた協議書や公正証書を作成します。最後に離婚届を役所に提出します。

相手に離婚を切り出す

協議離婚をする場合は、相手方に離婚を切り出すところから始まります。もっとも、単に離婚を切り出すだけではなく、切り出す前に相手方が感情的になりやすいタイプであれば、第三者に入ってもらうなどの事前準備が必要となります。また、離婚を切り出す際には、子どもの前で話すことを避けるべきか否かを検討しなければなりません。避けるべき場合には、子どもがいない時間や子供を実家に預けるなど、夫婦間の話合いが冷静にできる環境を作らなければなりません。さらには、離婚を切り出すにあたって、その伝え方や条件面の話合いなど、事前に話す内容を準備しておくことで、感情的にならずに済む場合があります。あくまでも、冷静な話合いによって協議離婚を進めていかなければなりません。

離婚に合意したら協議離婚で話し合うべきこと

慰謝料

相手方に慰謝料を求める場合は、その理由や根拠、慰謝料金額を相手方に伝えなければなりません。あくまでも話合いによって離婚条件を決定していく必要があるからです。したがって、相手方が納得するような理由と根拠を示したうえで、請求する金額を伝えなければなりません。金額については、相場はありますが、双方が納得した金額であれば、いくらでも構いません。このような慰謝料は、離婚の原因を作った配偶者から、精神的苦痛を被った配偶者に対して支払われるものですので、性格の不一致など、どちらか一方に責任があるわけではない理由で離婚する場合には、慰謝料の請求はできないでしょう。

財産分与

離婚の際に、婚姻期間中に夫婦で築いた財産を分けることを財産分与といいます。結婚してから夫(妻)の収入のみで生活してきた専業主婦(夫)であった場合でも、夫婦で築き上げてきた財産については共有財産となります。財産分与の対象財産には、不動産、預貯金、車、株式、退職金等が考えられますが、これらについて、双方が開示した上で、どちらがどれだけ取得するのか等を話し合わなければなりません。

年金分割

夫婦の一方のみが勤務し続け、年金保険料を納めていた場合でも、他方の配偶者も支払ったものとして共有財産と考える制度を年金分割といいます。年金分割については、通常、分割の割合を2分の1ずつとします。分割の手続については、複雑なところがありますので、弁護士に相談しましょう。

養育費

離婚後、子供を引き取らなかった親が、子どもの生活や教育のために支払うべき費用を養育費といいます。養育費の金額は夫婦双方の収入を考慮して計算されます。裁判所が公表する養育費算定表を相場として養育費を決定するのが一般的ですが、協議離婚の場合は、双方の話合いですので、算定表の相場以上の金額もしくは相場以下の金額であっても合意することはできます。

親権

協議離婚の際には、離婚届を役所に提出しなければなりません。離婚届には、親権の記載欄があり、未成年の子がいれば、必ず両親のどちらかを親権者として記載しなければなりません。親権者には、子供の養育や監護、財産管理をする権利があると同時に、それらを行う義務があります。親権で揉めることも多いかと思いますが、その際は、協議離婚の話合いも進展しなくなることが予想されますので、弁護士に相談することをお勧めします。

面会交流

面会交流とは、離婚後に子供を引き取らなかった親が、子どもと面会することをいいます。離婚の際には、面会交流を行う頻度、場所、連絡方法等、あらかじめ決定しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができるでしょう。

離婚協議書の作成と公正証書の作成

離婚条件が決まったら、口頭の合意だけではなく、離婚協議書を作成しましょう。なぜなら、口頭での合意にとどまった場合、後々、合意したはず、合意はしていないはずという水掛け論を招くことになるからです。このようなトラブルを未然に防ぐためにも、離婚協議書を作成しましょう。また、作成した離婚協議書は、公正証書にしておくことをお勧めします。公正証書の中に「強制執行認諾条項」を入れることによって、養育費や慰謝料等の支払が滞った際に、強制執行することが可能となります。公正証書作成には、その 内容に応じて公証役場への手数料がかかりますので、事前に公証役場に問い合わせておくとよいでしょう。

離婚届けを役所に提出する

離婚届の内容としては、未成年の子供がいれば、親権者の記載が必要であり、証人も必要となります。提出先は、役所の窓口となりますが、本籍地以外で提出する場合は、夫婦双方の戸籍謄本が1通ずつ必要となります。また、虚偽の届出の防止の観点から、離婚届とともに本人確認できる書類の提示をお願いしている市区町村もありますので、提出する市区町村の担当者に事前に確認していおくとよいでしょう。

離婚届を提出するタイミングに注意

離婚条件がまとまらないなかで、勝手に親権者を決めて離婚届を提出すると、トラブルの原因となります。また、財産分与については、離婚が成立してから2年の間に請求しなければ時効によって請求できなくなります。さらには、夫婦は離婚によって同居義務がなくなるため、一方が離婚条件を話し合おうとした際に、他方が所在不明となる可能性もあります。
このようなリスクを防止する観点からも、離婚届を出す前に、離婚条件を決めておくことが必要となるのです。

離婚に応じてくれない場合や協議が決裂した場合の進め方

相手方が離婚に応じてくれない場合や、離婚協議が決裂した場合は、話合いによって離婚することが困難な状況になったといえます。そのような場合には、以下の対応を検討していく必要があります。

別居を考える

離婚の協議が進まない場合、話合いが感情的になってしまっていることも考えられますので、冷静に話合いができるようにするために、別居をすることが有効な場合があります。また、別居が長期間となれば、婚姻関係が破綻している事情として認められ、調停や訴訟に至った場合に、離婚がしやすくなるという側面もあります。ただ、相手方の生活費として、婚姻費用を支払わなければならないケースもありますので、別居にあたっては弁護士に事前に相談するなど、別居をすることのメリットやデメリットについて、助言をもらうとよいでしょう。

調停離婚を視野に入れる

離婚の方法には、協議離婚の他にも裁判所を利用したものもあります。その一つとして調停離婚があります。相手方がまったく話し合いに応じようとしない場合には、調停離婚を視野に入れて検討していることを相手方に伝えることによって、離婚の本気度を伝えることができ、話合いに応じてくれるようになるかもしれません。それでも話し合いでは解決できない場合には、離婚調停を申立てて、裁判所の調停委員を介して離婚条件等を話しあうことが必要になります。調停では、調停委員を介することで冷静に話合いを進めることが期待できるでしょう。調停で離婚条件がまとまれば、裁判所に調停調書を作成してもらい、離婚することができます。もっとも、調停も双方の話合いですので、話合いがまとまらなければ、訴訟等に移行せざるを得なくなります。

別居中やDV・モラハラがある場合の協議離婚の進め方

すでに別居している場合や、相手方にDVやモラハラがある場合には、協議離婚を進めていくにあたっては、以下のような点に注意をすべきでしょう。

別居している場合

別居中に離婚協議を進める場合には、対面での協議が簡単にはできなくなります。その場合は、メールやLINE等で離婚条件を話し合っていくことが考えられます。メールやLINE等で離婚条件のやりとりをする場合のメリットとしては、データとして文章が残ることから、言った、言わないという水掛け論を防ぐことが可能であることや、落ち着いて回答することができるという点があります。一方で、メールやLINE等の場合、本気度が伝わらず、受け流されてしまう場合や、伝え方によっては誤解が生じる可能性もありますので、慎重に文章を考えなければならなりません。もっとも、この時点で弁護士に相談すれば、代理人となって相手方と離婚条件について交渉してくれるでしょう。

DVやモラハラを受けている場合の協議離婚の進め方

DVやモラハラを受けている場合には、離婚条件の話合いをするだけでDVを受けたり、モラハラが酷くなるの可能性があります。そのような場合は、離婚の話合いすらできなくなる可能性がありますので、話合いをする前に弁護士に相談するなど、事前準備が必要となるでしょう。

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協議離婚を進める際の注意点

協議内容を録音しておく

離婚の協議内容を録音することができれば、相手方の発言の矛盾点をついたり、協議中の不貞の告白や暴力・暴言、モラハラの記録を残すことができるでしょう。録音をすることを相手に伝え、相手方の同意があれば、何ら問題はありません。ただ、録音をすることを伝えたうえで話し合えば、相手方は警戒して、自分に不利益な事実を話さず、真実を述べないということもあるでしょう。相手方の同意なく録音することは違法となるかですが、録音自体が犯罪となることは一般的にはありませんが、電話回線に盗聴器を仕掛けたり、住居に侵入した上で盗聴器を仕掛けるなど、その前段階の行為が違法となる可能性は十分にあります。

離婚届不受理申出を提出しておく

協議離婚を進めていくうえで、相手方が勝手に離婚届を提出して離婚が成立してしまう場合があります。このような届出を防ぐ方法として、離婚届不受理申出の制度があります。この申出を利用することによって、相手方が勝手に離婚届を出した場合に、役所では受理されなくなるのです。この申出は、離婚届不受理申出書を市区町村役場の窓口に提出しなければなりません。

不貞やDV等の証拠を出すタイミング

不貞やDV等の証拠については、相手方に示すタイミングに注意をしなければなりません。なぜなら、証拠を突き付けられた相手方は、今後、さらなる証拠を取られないように警戒するからです。したがって、証拠については、不貞やDV等の事実の証明として十分な証拠を収集できた後に、相手方に示すとよいでしょう。

協議離婚の子供への影響

離婚の話をする際に、子どもが離婚の意味を分かる年齢であれば、その場に子どもがいれば、精神的に不安定になるでしょう。子どもへの影響を考えて、子供がいない場所での話合いをするなどの配慮が必要となります。また、子どもが離婚後に旧姓に変わることや、引っ越しによって転校することになるなど、離婚後の子どもの生活上の影響も考慮して、適切に配慮をしていかなければなりません。

男性でも有利に協議離婚の進められるのか

現在でも、主に男性が働いて生計を立てている家庭が多く、女性に比べて、子どもと接する機会は少ないのが実情であると思います。そうすると、男性は、子どもとの関わり合いの時間という点では、女性に比べて相対的に少なく、親権が争われた際には不利に判断されることが多いものと思われます。また、監護権や親権が女性側にあることによって、おのずと婚姻費用や養育費を男性側が支払わなければならないことがほとんどであり、お金の面においても不利であることが多いものと思われます。ただ、協議離婚の場合は、あくまでも話合いですから、男性でも、現状の不利な要素を減らすための話合いを粘り強くしていくことは重要です。

よくある質問

協議離婚ではなくいきなり離婚調停をすることはできますか?

話合いをせずに離婚調停を申立てることはできます。DVやモラハラ等があり、離婚の話合いをしても応じてもらえないこと予想される場合等は、離婚調停を申立てることによって、冷静な話合いの場を作ることができます。したがって、そもそも離婚の話合いができそうにない場合には、いきなり離婚調停を申立てることが有効である場合が多いでしょう。

離婚届を提出した後に行う手続きは、どのようなものがありますか?

離婚届を提出した後は、以下の手続をしておく必要があります。
まず、離婚によって転居した場合は、住民票の異動が必要となります。また、健康保険や年金の異動も必要となります。さらには、子どもがいる場合には、児童扶養手当の申請手続、ひとり親家庭の医療費助成制度の利用、母子家庭の住宅手当の申請等も検討する必要があるでしょう。加えて、年金分割についても、年金事務所で手続きを行う必要があります。なお、離婚後も同じ姓を名乗りたい場合には、離婚から3ヵ月以内に、婚氏続称の届出をする必要があります。子どもを自分と同じ姓(旧姓)にしたい場合には、家庭裁判所に対して、子の氏の変更許可の申立てをする必要があります。その他、運転免許証、パスポート、クレジットカードの書き換え等も必要となるでしょう。

協議離婚の証人には誰がなれるのでしょうか?

協議離婚の場合は、離婚届に証人の署名と押印が必要になります。証人は、成人であれば誰でもよいため、友人や職場の上司等でも証人になることができます。費用はかかりますが、証人が見つからない場合はに、離婚証人代行サービスもありますので、検討しても良いかもしれません。

協議離婚を進める際、第三者の立ち合いは必要ですか?

協議離婚を進めるにあたって、第三者の立ち合いは必須ではありません。ただ、離婚の話合いの際に、感情的になってしまい、話合いが進まないというのであれば、第三者に立ち会ってもらうことを検討すべきでしょう。第三者として、誰に立ち会ってもらうことがよいかですが、夫婦のいずれか一方の親や兄弟姉妹であれば、通常は自身の子や兄弟姉妹の味方をするでしょうから、仲人や共通の友人など、双方の意見を中立の立場で聞いてくれる第三者が良いでしょう。DV等が離婚原因であれば、話合いの際に暴力を受けるリスクを避けるためにも、第三者の立ち合いのもと、人目のある場所で行うことも検討しなければなりません。

協議離婚を適切に進められるかご不安な場合は弁護士へご相談ください

協議離婚をする際に、何を話し合うべきなのか、そもそも話合いが上手くいくのか等、不安なことが多くあると思います。双方で話合いができても、お互いに条件が合わず、長期間話合いがまとまらずに離婚できないという場合もあるでしょう。弁護士にご依頼いただければ、協議離婚の際に何を決めるべきであるか、どのような内容にすべきか等、豊富な経験をもとに、具体的に提案してもらえ、あなたの力になってくれるでしょう。
協議離婚をするにあたって疑問点やご不安なことがありましたら、お気軽に弁護士にご相談ください。

交通事故に遭ってしまったとき、主婦であるか会社員などであるかによって、賠償額に違いはあるのでしょうか。交通事故の損害賠償には、慰謝料、休業損害、逸失利益などが含まれます。それぞれの項目について、主婦の場合とそうでない場合で違いはあるのでしょうか。
このコラムでは、慰謝料を始めとした損害賠償の各項目について、「主婦の場合はどうか」という視点から解説していきます。事故被害に遭われた主婦の方は、ぜひこのコラムをご参照ください。

交通事故の慰謝料は主婦だと金額がかわる?

基本的には、主婦であることを理由に、会社員などに比べて慰謝料が低くなるということはありません。
慰謝料は、交通事故による精神的苦痛を賠償するために支払われるものです。そのため、慰謝料の金額は、主にケガの程度、治療期間の長さ、後遺障害の重さによって決定されます。専業主婦か兼業主婦かによって精神的苦痛の大小が変わるわけではありませんから、基本的には慰謝料の金額に影響しません。

主婦が受け取れる慰謝料の種類

主婦が受け取れる可能性がある慰謝料は、次の3種類です。
1つ目は、交通事故で負ったケガの治療のため、入通院をしたことについての慰謝料です(入通院慰謝料)。2つ目は、ケガが完治せずに後遺障害が残ったことについての慰謝料です(後遺障害慰謝料)。入通院慰謝料と後遺障害慰謝料は、主婦であることが金額には影響しません。
3つ目は、被害者が死亡したことに対する慰謝料です(死亡慰謝料)。死亡慰謝料は、被害者の家庭での立場によって金額が異なります。具体的には、被害者が一家の支柱の場合が最も高く、主婦の場合がそれに続き、子どもの場合は主婦の場合より低額になります。

慰謝料以外に主婦が請求できるもの

事故に遭った場合、慰謝料だけではなく、休業損害、逸失利益、治療費、通院交通費、被害車両の修理費等も請求が可能です。
このうち休業損害と逸失利益は、金額が大きくなりやすく、保険会社に金額を争われることも多いので、特に重要となります。

主婦手当(休業損害)

交通事故に遭うと、入院や通院のために仕事を休まざるを得なくなることがあります。休業損害とは、このような場合の減収分に対する賠償を言います。一般的に、家事も一種の労働と考えられているので、主婦の場合でも休業損害が認められます。
休業損害は、「一日当たりの基礎収入×休業日数」で算定します。専業主婦の場合、一日当たりの基礎収入は、賃金センサスの女性の学歴計・全年齢平均賃金をもとに計算します。兼業主婦の場合、一日当たりの基礎収入は専業主婦と同様に計算するか、実際の収入をもとに計算することになります。

家事代行を頼んだ場合

家事代行を頼んだ場合、家事代行に要した費用を休業損害として請求できる場合もあります。もっとも、支払いを受けられるのは、必要かつ妥当な金額に限られます。家事代行を頼む際には、ケガの有無や程度を踏まえて、家事代行が本当に必要かを予め検討しておく必要があります。
また、家事代行を頼んでいれば、家事には支障が生じていないと考えられます。そのため、家事代行の費用の請求と、主婦本人の休業損害の請求は、基本的にはどちらかしかできないことに注意しましょう。

逸失利益

逸失利益とは、交通事故で被害者に後遺障害が残ったり、被害者が死亡したりした場合に、そのようなことがなければ得られるはずだった利益のことを言います。
逸失利益は、「基礎収入×労働能力喪失率×中間利息控除係数」で算定します。専業主婦の場合、基礎収入は、賃金センサスの女性の学歴計・全年齢平均賃金がベースとなります。兼業主婦の場合、専業主婦と同様に平均賃金とするか、実際の収入をベースにします。

主婦の交通事故慰謝料の計算

入通院慰謝料や後遺障害慰謝料の計算方法は、主婦であるか会社員などであるかによって変わりません。主婦であるからといって慰謝料が減額されることはありませんが、主婦であることを理由に慰謝料が増額されることも基本的にはありません。
入通院慰謝料の場合はケガの程度や入通院期間の長さ、後遺障害慰謝料の場合は後遺障害の重さによって、慰謝料の金額が決定されます。

慰謝料を請求する前に知っておくべき3つの基準

慰謝料の算定基準として、自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準の3つがあります。
慰謝料の算定額は、自賠責基準よりも任意保険基準、任意保険基準よりも弁護士基準の方が高くなりやすいです。加害者に保険会社が付いている場合、通常は任意保険基準が用いられます。弁護士基準による慰謝料請求をするには、弁護士を介入させる必要があります。

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治療より家事・育児を優先させると慰謝料が減額する?

主婦の仕事は家庭の維持に必要不可欠なので、「通院したいけれど、どうしても家事や育児で手一杯で……」と家事や育児を優先される方もいると思います。特に、交通事故で多いむちうちの場合、骨折などと違って症状が目に見えません。そのため、通院せずに痛みを我慢してしまう人もめずらしくありません。
しかし、通院の機会を確保しないと、適正な慰謝料は確保できません。通院慰謝料の金額は、下の表からも分かる通り、通院期間の長さを考慮して決定されます。なので、通院の頻度が低かったり通院期間が短かったりすると、慰謝料の金額が低くなってしまうためです。通院頻度を適正に保つためにも、事故に遭ったらまずは一度弁護士に相談することが望ましいです。

通院期間自賠責基準弁護士基準
1ヶ月12.9万円19万円
3ヶ月38.7万円53万円
6ヶ月77.4万円89万円

主婦と交通事故の慰謝料に関する解決事例

兼業主婦が交通事故に遭い、慰謝料の増額に成功した事例

ご依頼者様の車両が停車中、前方の相手方車両が対向車を避けるためにバックし、ご依頼者様の車両に逆突したという事案です。ご依頼者様は、兼業主婦の女性の方でした。
示談交渉の当初、相手方保険会社から提示されていた示談金額は約76万円でした。しかし、弊所の弁護士は、①平均賃金センサスをもとに休業損害や逸失利益が計算されるべきこと、②主婦業に交通事故の影響が及んでいること、③主治医が現段階での就労可能性がないと判断していることを保険会社に説明して、粘り強く交渉を続けました。
その結果、休業損害だけで約130万円、傷害慰謝料や後遺障害慰謝料なども含めると約238万円の増額となりました。

家事や育児への影響を保険会社に丁寧に伝え、交通事故慰謝料の増額に成功した事例

ご依頼者様が原動機付自動車で優先道路を走行中、脇道から飛び出してきた相手方車両と衝突した事案です。
この事案では、弊所の弁護士がご依頼者様の自覚症状を丁寧に聴取し、左手首の痺れや痛みによって、家事や育児に支障をきたしていることが判明しました。そこで、弁護士から相手方保険会社に、ご依頼者様の自覚症状と医学的根拠に基づく治療継続の必要性を説明し、事故から約8か月後まで治療費の立て替えを受けることができました。
また、示談交渉の当初、相手方保険会社が提示した示談金額は約140万円でした。しかし、同様に交渉を重ねた結果、最終的な示談金額は約260万円となり、約120万円の増額となりました。

主婦でも交通事故の慰謝料を請求することができます。お困りのことがあれば弁護士にご相談ください

これまで見てきたとおり、主婦の場合でも、もちろん交通事故の慰謝料などを請求することができます。
一方で、休業損害が一筋縄ではいかなかったり、通院時間を確保するのが難しかったりなど、主婦特有の問題もあります。弁護士にご相談いただくことが、よりよい解決への第一歩となります。
交通事故に遭われた場合には、まずは一度弁護士にご相談ください。皆様からのご連絡をお待ちしております。

交通事故に遭ってしまい仕事に行けないとき、どうしても不安になるのは収入のことです。
「休業損害」という言葉は聞いたことがあっても、言葉の意味や、請求できる金額については、あまり知らないという方が多いのではないでしょうか。
このコラムでは、仕事を休んだ場合に問題となる休業損害について解説しております。交通事故に遭って、仕事を休んでいる人、休んで通院するかを迷われている人は、ぜひこのコラムをご覧ください。

休業損害とは

交通事故に遭うと、入院や通院のために仕事を休まざるを得なくなることがあります。休業損害とは、このような場合の収入の減額に対する賠償のことを言います。
これに対して、労災保険から支払われるのが休業補償です。労災保険が関係してくるのは、交通事故が仕事中や通勤途中に発生した場合に限られます。そのため、休業損害が問題となる場合でも、休業補償は問題にならないこともあります。

休業損害の計算方法

休業損害の計算方法として、自賠責基準、任意保険基準、弁護士(裁判)基準の3つがあります。
休業損害の金額は、自賠責基準よりも任意保険基準、任意保険基準よりも弁護士基準の方が、大きくなりやすいです。また、手取り金額ではなく、税金等を控除する前の給与金額を使って計算する点に注意が必要です。
任意保険基準は、保険会社によって異なり、公表もされていません。そのため、以下では自賠責基準と弁護士基準をご紹介します。

自賠責基準での計算

自賠責基準での計算式は、「6100円×休業日数」です。一日当たりの減収額が6100円を超えることが証明できる場合には、最大で1万9000円の支払いを受けられる可能性があります。
また、有給休暇を利用して通院した場合でも、休業損害の請求が可能です。本来は有給休暇を使う必要がなかったため、損害として計算するというわけです。
ただし、自賠責保険の賠償額は、治療費、慰謝料などもあわせた上限金額が120万円と設定されています。そのため、治療費等が多額な場合には、上記の計算通りの休業損害は受けられません。

弁護士(裁判)基準での計算

弁護士基準の場合の計算式は、「一日当たりの基礎収入×休業日数」です。
弁護士基準で請求をする場合、実収入をもとに休業損害を算定します。実収入が日額6100円を超えていれば、その分だけ自賠責基準よりも休業損害は高額になります。
また、自賠責基準とは異なって上限金額は存在しません。そのため、全体の賠償額も、自賠責保険の場合よりは大きくなることが多いです。

基礎収入について

弁護士基準の計算式では、一日当たりの基礎収入の金額が休業損害の金額に直結します。そのため、一日当たりの基礎収入が重要となります。
基礎収入を計算するために、勤務先で作成してもらうのが休業損害証明書です。
休業損害証明書には、休業した日数や直近3か月分の給与及び勤務日数等が記載され、これをもとに一日当たりの基礎収入を計算することになります。

給与所得者

任意保険基準の場合、給与所得者の一日当たりの基礎収入は「事故前3か月の給与÷90日」で計算します。例えば、事故前3か月の収入が75万円の場合、75万円÷90日≒8333円となります。
給与の変動が大きい場合、事故前3か月の給与を用いて計算すると、一日当たりの基礎収入が適正な金額にならない可能性があります。その場合には、事故前1年間の給与を用いて計算をすることもあります。

自営業者

自営業者の一日当たりの基礎収入は、「事故前年の確定申告所得額÷365日」で計算します。例えば、事故前年の所得が500万円の場合、500万円÷365日≒1万3699円となります。
確定申告をしていなかったり、実際の経済状態と一致していなかったりする場合には、別途収入を証明する資料が必要となります。

専業主婦(夫)と兼業主婦

専業主婦(夫)の一日あたりの基礎収入は、「事故前年の賃金センサスの全年齢女子平均年収÷365日」で計算します。女性の平均賃金を、家事労働の賃金としてみなして、上記のように計算するのが一般的です。
兼業主婦の場合、給与所得者または自営業者として計算した一日当たりの基礎収入と、専業主婦として計算した一日当たりの基礎収入を比較し、より金額の高い方で計算することが多いです。

学歴、性別の平均賃金:厚生労働省

会社役員

会社役員の一日当たりの基礎収入は、「事故前3か月の報酬÷90日」で計算します。
ただし、休業損害の対象となるのは、報酬のうち、給与と同じように労働と対価関係に立つものに限られます。そのため、労働の対価となっている部分だけを用いて、一日当たりの基礎収入を計算することになります。

無職(失業中)

無職や失業中の場合でも、内定を得ていた場合などには休業損害が認められることがあります。
その場合の一日当たり基礎収入は、前職の収入や賃金センサスの平均年収などを参考に計算をすることになります。

休業損害の計算時に用いる稼働日数とは?

一日当たりの基礎収入の計算にあたって、任意保険基準では暦上の日数(歴日数)を用います。これに対して、弁護士基準では実際に勤務した日数(稼働日数)を用いて、一日当たりの基礎収入を計算します。収入は労働の対価として得ているため、歴日数ではなく稼働日数を用いることが実態に即しているためです。また、歴日数を用いるよりも稼働日数を用いる方が、一日当たりの基礎収入は大きくなります。
有給休暇や早退・遅刻については、本来は労働する予定であったことから、基本的には稼働日数として計算に入れます。

休業日数の算定

休業日数とは、入院や通院などで仕事を休んだ日数をいいます。正確な休業日数を把握するためには、次のポイントに注意する必要があります。

休業日数を証明するためには

給与所得者の場合、勤務先で休業損害証明書を作成してもらうことで、休業した日付と日数を証明することができます。
自営業者の場合、入通院日数が休業日数と扱われることが多いです。もっとも、入通院していない場合にも仕事を休まざるを得ない場合もあるでしょう。そのような場合には、医師の診断書や意見書に、就労できない旨を記入してもらうなどして、休業日数を証明する必要があります。

土日に通院した場合

土日に通院した場合には、通常は休業日数に含まれません。
特に、弁護士基準の場合、稼働日数を用いて一日当たり基礎収入を計算していることとの関係で、土日に通院した場合は休業日数に含まれることはありません。もっとも、勤務先が土日を出勤日としているような場合には、本来は労働日であったといえるので、休業日数に含まれることになります。

有給を使用した場合

有給を使用した場合には、休業日数に含まれます。
本来、有給休暇は自由に使用できるものです。それにもかかわらず、交通事故に遭ったことで、入通院に充てざるを得なくなったという点で、損害が発生していると考えられるためです。
ただし、労災保険の休業補償を受けている場合には、有給休暇を休業日数に含めることができませんので、注意が必要です。

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休業損害の計算例

これまで解説してきた内容を踏まえて、以下では具体的な計算例をご紹介します。

給与所得者

例① 給料の変動がない場合
(事故前3か月の給料総額120万円、稼働日数60日、休業日数30日)

自賠責基準
休業損害:6100円×30日=18万3000円

弁護士基準
一日当たりの基礎収入:120万円÷60日=2万円
休業損害:2万円×30日=60万円

例② 給料の変動がある場合
(事故1か月前の給料総額25万円、2か月前20万円、3か月前23万5000円、稼働日数60日、休業日数45日)

自賠責基準
休業損害:6100円×45日=27万4500円

弁護士基準
一日当たりの基礎収入:(25万円+20万円+23万5000円)÷60日≒1万1417円
休業損害:1万1417円×45日=51万3765円

自営業者の休業損害の計算例

家賃、人件費などの固定費については、事業の継続に必要不可欠な場合には、所得額に合算して基礎収入を計算することになります。

例①
(前年度所得400万円、固定費15万円、休業日数50日)

自賠責基準
休業損害:6100円×50日=30万5000円

弁護士基準
一日当たりの基礎収入:(400万円+15万円)÷365日≒1万1370円
休業損害:1万1370円×50日=56万8500円

例②
(前年度所得(固定費込み)1500万円、休業日数90日、税金対策のため1000万円で過少申告)

自賠責基準
休業損害:6100円×90日=54万9000円

弁護士基準
一日当たりの基礎収入:1500万円÷365日≒4万1096円
休業損害:4万1096円×90日=369万8640円

確定申告した金額ではなく、実収入を用いて基礎収入を計算するためには、帳簿や領収証、通帳の写しなどの資料が必要となります。また、資料がある場合でも、実収入を用いることが認められないときもあります。

主婦の休業損害の計算例

主婦の場合、休業日数としては通院日数を採用することが一般的です。

例①
(パート収入月8万円、週4日勤務、賃金センサス388万円(学歴計、全年齢、令和元年)、 通院日数50日)

自賠責基準
休業損害:6100円×50日=30万5000円

弁護士基準
一日当たりの基礎収入(主婦):388万円÷365日≒1万630円
一日当たりの基礎収入(パート):(8万円×3か月)÷(4日×13週)≒4615円
休業損害:1万630円×50日=53万1500円
パートでの基礎収入よりも主婦としての基礎収入が大きいため、後者を用いて計算します。

例②
(賃金センサス488万8100円(大学卒、年齢35歳、令和元年)、通院日数60日)

自賠責基準
休業損害:6100円×60日=36万6000円

弁護士基準
一日当たりの基礎収入:488万8100円÷365日≒1万3392円
休業損害:1万3392円×60日=80万3520円

アルバイトの休業損害の計算例


(事故前3か月分の収入36万円、稼働日数60日、休業日数20日)

自賠責基準
休業損害:6100円×20日=12万2000円

弁護士基準
一日当たりの基礎収入:36万円÷60日=6000円
休業損害:6000円×20日=12万円
アルバイトで基礎収入が低額の場合には、弁護士基準よりも自賠責基準での休業損害の方が大きくなることもあります。

休業損害の計算についてわからないことがあれば弁護士にご相談ください

休業損害には細かい計算が必要となる部分もあり、個人で対応するには難しいことも少なくありません。また、弁護士を立てない場合、保険会社は自賠責基準や任意保険基準を用いた休業損害を計算します。そうすると、弁護士基準を用いた休業損害よりも低額となる可能性が高いです。
休業損害の計算についてお困りの際は、まず一度弁護士にご相談ください。

離婚をするとき、財産分与とともに気になるのが慰謝料です。慰謝料としてどれくらい請求すればいいのか……、相手の提案してきた慰謝料額は適正なのか……。離婚が初めての経験であったり、以前の離婚とは経緯が違っていたりすると、適正な慰謝料額は分からないのが普通です。
本コラムでは、離婚慰謝料の相場について、ケース別にご紹介します。自分のケースがどれにあたるかを確認しながら、慰謝料の金額について判断するご参考にしてください。

ケース別で見る離婚慰謝料の相場

離婚の慰謝料額は、事案によって様々です。ただし、150万円~300万円前後になる事件が比較的多いため、この金額が一つの目安になるでしょう。以下では、ケース別に慰謝料の相場をご説明します。

不貞行為(肉体関係のある浮気、不倫)の離婚慰謝料の相場

不貞慰謝料の相場
離婚の有無慰謝料の相場
離婚しなかった場合50万~100万円
離婚した場合200万~300万円

不貞行為といえるためには、基本的には性行為があったことが必要です。配偶者が不倫相手と楽し気に会話しているような場合でも、それによって直ちに慰謝料が認められるとは限りません。
離婚の原因をつくった配偶者(有責配偶者)の不貞行為によって離婚せざるを得なくなった場合、①不貞行為をされたことそれ自体に対する慰謝料(不貞慰謝料)、②離婚せざるを得なくなったことに対する慰謝料(離婚慰謝料)の両方が請求できます。そのため、離婚しなかった場合に比べて、離婚した場合の慰謝料の総額が高くなります。
離婚に至らなかった場合であっても、不貞行為を契機として別居が開始されたような場合には、夫婦関係が破綻に近づいたといえるため、慰謝料を高くする方向で考慮されます。

不貞相手への慰謝料請求について

不貞相手に対しては、不貞慰謝料は請求できますが、原則として離婚慰謝料は請求できません。あくまで離婚するかどうかは夫婦の問題であるためです。不貞相手に離婚慰謝料が請求できるのは、不貞相手が夫婦の離婚を意図しており、不当な干渉をするなどして、離婚がやむを得ないという状況に至らせたと評価すべき事情がある場合に限られます(判例)。
また、有責配偶者と不貞相手は、不貞慰謝料を支払う義務を共同して負っているので、どちらか一方が支払えば足りると解されています。そのため、上記の相場は、有責配偶者と不貞相手から回収できる金額の合計額となります。

悪意の遺棄の離婚慰謝料の相場

離婚原因慰謝料の相場
悪意の遺棄100万~300万円

悪意の遺棄とは、夫婦としての同居、協力、扶助義務を果たさない場合をいいます。例えば、長期間にわたって生活費を渡さないような場合が含まれます。
慰謝料は、精神的苦痛を慰謝するために支払われますから、精神的苦痛が大きいと考えるべき客観的事情がある場合には金額は高くなります。悪意の遺棄の場合には、遺棄が開始されるまでの夫婦の状況、遺棄の期間及び態様などを踏まえて、精神的苦痛が大きいと考えられる場合には慰謝料の金額は高くなります。

DV(家庭内暴力)・モラハラの離婚慰謝料の相場

離婚の有無慰謝料の相場
離婚しなかった場合 50万~100万円
離婚した場合200万~300万円

DVは身体的暴力、精神的暴力や性的暴力などであり、モラハラは暴言や不適切な態度などです。
慰謝料の相場は上記のとおりですが、例えば身体的暴力であればケガの有無や程度、期間、頻度などによって具体的な金額は異なります。
DVやモラハラは家庭内部で生じるため、立証が難しい部分があります。証拠がないと請求が認められない場合もあるので、ケガの写真撮影、医師への受診、会話や電話の録音、SNSのメッセージの写真撮影、女性相談センターや警察などへの相談によって、被害を受けたという証拠を残しておくことが望ましいです。

性格の不一致で離婚した場合の慰謝料相場

性格の不一致で離婚する場合、原則として慰謝料の請求は認められません。不貞やDVの場合には、法的にも有責配偶者の側に責任があります。それと異なり、性格の不一致の場合には、あくまで当事者双方の性格の食い違いが原因ですから、法的には当事者の一方に責任があるとは考えません。そのため、精神的苦痛を慰謝するための慰謝料の支払いが認められないのです。

その他のケース

一方的に離婚を言い渡されたような場合や、一方の配偶者に責任があるセックスレスが原因で離婚するような場合にも、慰謝料の請求が認められることがあります。事案によって慰謝料の金額は異なりますが、50万~200万円が一つの目安となるでしょう。

離婚の慰謝料に明確な算定基準はある?

離婚の慰謝料について、ある程度の相場はあるものの、明確な算定基準はありません。事案ごとの個別的な事情を考慮しながら、慰謝料の金額を決めることになります。
また、慰謝料の金額をいくらとするかは、あくまで当事者の自由です。当事者の間で合意できるのであれば、相場より高い金額や低い金額で合意することもできます。

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離婚慰謝料の金額に影響を与える要素

離婚慰謝料の金額に影響を与える具体的な要素としては、婚姻期間、養育費が必要な子供の有無や人数、当事者双方の資産や収入状況、不貞行為やDV・モラハラの有無などが挙げられます。
各要素について、個別的にみていきましょう。

婚姻期間

婚姻期間が長期間に及んでいるほど、婚姻関係の破綻による精神的苦痛は大きくなりますから、慰謝料は高額となりやすいです。反対に、婚姻期間が極めて短期間の場合には、不貞などの個別の離婚原因に対する慰謝料は別として、離婚したこと自体に対する慰謝料は低額となりやすいです。

養育が必要な子供の有無・人数

養育が必要な子どもがいる場合、離婚によって一人で子を養育することになります。この点で精神的苦痛が大きいと考えられますから、養育が必要な子どもがいるということは慰謝料を増額すべき事情の一つとされています。

当事者双方の資産や収入状況

当事者双方の資産や収入状況は、直ちに慰謝料の金額を決定するわけではありません。
もっともない袖は振れないので、有責配偶者に資産がなかったり、収入が低額であったりする場合には、事実上慰謝料の金額は低額にならざるを得ません。他方で、有責配偶者に十分な資産や収入がある場合には、相対的に慰謝料は高額になります。

不貞行為があった場合

不貞相手が妊娠/出産した場合

不貞行為をされただけにとどまらず、不貞行為の結果として不貞相手が妊娠や出産をした場合には、不貞をされた配偶者としてはより大きな精神的苦痛を受けることになります。したがって、不貞相手の妊娠や出産が認められる場合には、慰謝料は高額となる傾向にあります。

不貞行為によって婚姻関係が破綻したかどうか

不貞行為以前から婚姻関係が破綻していた場合には、慰謝料は認められません。婚姻関係が破綻していたといえるのは、例えば、不貞行為以前から当事者が長期間別居をしていた場合などです。
また、破綻していなかった場合でも、婚姻関係が円満でなかった場合には、慰謝料の減額事由として考慮されることがあります。

不貞行為を知ったことによりうつ病等を発症した場合

不貞行為を原因としてうつ病等を発症した場合には、大きな精神的苦痛を受けたと認められますから、その分慰謝料が増額されます。身体に比べて精神への影響は目に見えにくく評価が難しいため、精神への影響を主張する場合には医師による診断書の重要性が高いです。

DV・モラハラの場合

DV・モラハラの期間・回数

DV・モラハラの被害を受けた期間が長かったり、回数が多かったりする場合には、それだけ精神的苦痛は大きいと考えられますから、慰謝料は高額になる傾向にあります。DV・モラハラの頻度を正確に把握できるようにするためにも、日記などに記録を残しておくことが重要です。

DVによる怪我の程度や後遺症の有無

DVによるケガの程度が重大であればあるほど、慰謝料の増額事由として考慮されることになります。特に後遺症が残るような場合には、交通事故の事案が参考になるため、慰謝料の増額事由として強く考慮されるでしょう。ケガの写真や医師の診断書などは、ケガの程度を把握する上で有効です。

モラハラを受けたことによりうつ病等を発症した場合

モラハラを原因としてうつ病等を発症した場合は、不貞行為と同様に慰謝料の増額事由として考慮されることになります。医師による診断書の重要性が高くなることについても同様です。

離婚慰謝料の相場についてわからないことがあれば弁護士に相談しましょう

離婚慰謝料について、離婚原因ごとに類型化したり、増減に関わる個別的な要素をピックアップしたりすることは可能です。
しかし、実際の事案では、複数のケースにまたがっていたり、様々な要素が絡み合っていたりすることが珍しくありません。そのような中で、個別の事案について妥当な慰謝料額を検討するのは、あまり離婚事件に関わらない方にとっては至難の業です。
慰謝料を請求する側であるか、請求される側であるかにかかわらず、慰謝料についてわからないことがあれば、まずは専門家である弁護士に一度相談してみましょう。

夫婦が離婚する際(又は離婚した後)に、子どもの親権者(以下、「権利者」といいます。)に対して親権者でない親(以下、「義務者」といいます。)は養育費を支払う必要があります。養育費は、離婚する夫婦が協議して定めるか、裁判所が審判等で定めます。
しかし、養育費は原則として子どもが成人するまでの長期間支払い続けるものですので、養育費を取り決めた当時は取決めどおりの金額を支払うことができたとしても、その後に義務者が職を失って無収入となってしまったりして、取決めどおりの養育費を支払い続けることが困難となってしまう場合があります。
このような場合には、養育費を減額することはできるのでしょうか。また、どのような手続を経て減額すればよいのでしょうか。以下詳しく解説していきます。

理由があれば養育費の減額は認められている

養育費は、原則として離婚する夫婦が話合いによってその金額を決定します。当事者間で協議がまとまらない場合には、裁判所が審判又は判決によってそれらを決定します。そのようにして決められた養育費の金額を一方的に減らすことはできないのが原則ですが、場合によっては減額が認められる可能性があります。では、どのような場合に減額が認められているのかについて見ていきます。

養育費の減額が認められる条件

養育費は、その取決め当時の事情に変更があった場合に減額が認められています。どのような場合に事情の変更があったといえるかについては、代表的なものとして、義務者の扶養義務に変更があった場合と当事者の収入状況に変更があった場合の2つがあります。以下、具体的に見ていきます。

義務者が再婚した場合

義務者が再婚した場合には、養育費の減額が認められる可能性があります。義務者は、再婚するまでは権利者との間の子に対してのみ扶養義務を負っておりましたが、再婚によって再婚相手の扶養義務を負うことになり、義務者の収入を子と再婚相手で分け合わなくてはならないからです。
再婚相手との間に子が生まれた場合には、義務者は、権利者との間の子、再婚相手、再婚相手との子のそれぞれに対して扶養義務を負うことになりますので、1人当たりにかけられるお金が少なくなります。そうすると、さらに養育費の減額が認められる可能性があります。

権利者が再婚した場合

義務者が再婚した場合には、養育費の減額が認められる可能性がありますが、権利者が再婚した場合には養育費の減額は原則として認められておりません。権利者の再婚相手は、権利者と義務者との間の子の扶養義務を負うものではなく、義務者の扶養義務に何ら変更はないからです。これは、再婚相手が義務者との間の子を事実上扶養している場合であっても異ならないと考えられております。
ただし、権利者が再婚をし、再婚相手が権利者と義務者との間の子と養子縁組をした場合には、養育費の減額が認められる可能性が高いです。養子縁組をした場合には、子の扶養義務は、第一次的には養親が負うものと解されており、実親である義務者の負う扶養義務は、養親が扶養義務を履行できない場合に履行するという二次的なものとなるからです。そのため、義務者が負うべき養育費の金額は、一般的には0円になると考えられております。

義務者の年収の減少・権利者の年収の増加

義務者の収入の減少及び権利者の年収の増加は、いずれも養育費の減額事由となり得ます。とはいえ、収入はその時々によって多少ばらつきがあるのが通常ですので、当事者の収入が少々変わっただけでは養育費の減額事由にはなりません。
過去の裁判例を見ると、年収の2割程度収入が減少した場合に養育費の減額が認められることが多い傾向にあります。もっとも、年収の3割程度収入が減少しても養育費の減額が認められなかった例もあります。結局のところ、この程度収入が減少したら養育費の減額が認められるという一律の基準はなく、義務者の収入が減少した理由、権利者の収入の増額の有無、当事者が有する資産の有無等様々な事情を総合考慮して、養育費の減額をするか否かが判断されています。
権利者の収入の増加については、養育費減額の理由となり得ますが、義務者の収入の減少と比べると減額が認められづらいと考えられております。例えば、離婚の当時専業主婦であった権利者が、離婚後パート勤務を開始して月数万円程度の収入を得たとしても、これを理由として養育費の減額が認められる可能性は低いと考えられます。このように考えられているのは、権利者の収入が増加したとしても、義務者の収入が減少したり支出が増加したりするわけではないため、減額を認めなくても当事者間の公平を害することはないからだと思われます。逆に、減額を認めなければ当事者間の公平を害するといえる程度に権利者の収入が増額していた場合には、減額が認められることになると考えられます。

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養育費の減額請求をしたい場合の方法と注意点

養育費の減額をする場合には、どのようにすればよいでしょうか。以下見ていきます。

まずは話し合う

養育費の減額を求める場合には、まずは権利者と話し合ってみましょう。その際には、取決め当時と現在の事情が変わったこと、養育費を支払うことが困難であることを丁寧に説明することが必要です。話合いの結果、減額する旨の合意ができた場合には、後の紛争を防ぐために必ず合意の内容を書面にしましょう。
話合いの方法は、特に制限はなく、電話、メール、直接会う等の方法により話し合うことができますが、話合いはできる限り裁判所の調停手続で行うことをお勧めします。

決まらなかったら調停へ

養育費の減額を求める場合には、まずは当事者間で話合いをすることとなります。とはいえ、養育費が公正証書、調停、審判又は判決で定められている場合には、債務名義に変更を加える必要がありますし、養育費減額の効力は原則として請求時(一般的には養育費減額調停の申立時)に発生するというのが現在の裁判実務ですので、調停での話合いをすることをお勧めします。
調停では、自身の収入が減少したことや新たな扶養家族が増えたことなどを説明し、減額が必要であると調停委員を通して説得します。収入の減少については、それがわかる資料(例えば、養育費を決めた当時と直近の源泉徴収票など)を裁判所に提出しましょう。
調停で合意が成立しなければ(調停が不成立となったら)、そのまま審判に移行し、審判官(裁判官)が減額をすべきかについて判断することになります。

踏み倒しは絶対にしないこと

権利者に無断で支払いを止めた場合には、権利者から養育費の支払いを求める訴訟を起こされたり、公正証書等で養育費の合意がされている場合には給与の差押え等の強制執行をされたりする可能性もあります。養育費の支払いを継続することが困難となった場合には、必ず権利者に連絡をして事情を説明するか、養育費減額調停の申立てをしましょう。

養育費の減額請求をされた方の対応

養育費の減額を請求された側としては、できるだけ養育費の減額がされないために、どのように対応すればよいでしょうか。以下、見ていきましょう。

減額請求されたら無視しないこと

義務者から養育費の減額が調停や審判で請求された場合には、無視をしてはいけません。無視した場合には、調停は不成立によって終了しますが、義務者の言い分と義務者が提出した資料のみで裁判所が減額の当否を判断することになりますので、義務者の言い分がそのまま通ってしまうリスクがあります。このような事態を避けるためには、きちんと話合いに応じることが必要です。

養育費をできるだけ減額されないためにできること

養育費の減額を求められた場合、権利者としては、養育費算定の基礎となった事情に変更がないことや養育費が減額されてしまった場合における子の不利益の程度等を説明することにより、養育費ができるだけ減額されないようにする必要があります。
しかし、義務者が本当に支払いを継続することが困難である場合には、減額に応じなければ支払いが滞り、結果的に子が不利益を被る可能性もあります。ですので、養育費の減額の話合いでは、権利者も程よく譲歩することが重要です。

養育費の減額についてお困りなら弁護士にご相談ください

以上、養育費の減額について説明しましたが、どのような場合に減額が認められるのかなどについては、あくまでも原則的・一般的な説明をしたにとどまります。ご自身のケースで減額が認められるのかどうかについては、養育費に関して精通した弁護士に相談することをお勧めします。
ALGでは、養育費関連した案件を多く扱っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

埼玉法律事務所 所長 弁護士 辻 正裕
監修:弁護士 辻 正裕弁護士法人ALG&Associates 埼玉法律事務所 所長
保有資格弁護士(埼玉弁護士会所属・登録番号:51059)
埼玉弁護士会所属。弁護士法人ALG&Associatesでは高品質の法的サービスを提供し、顧客満足のみならず、「顧客感動」を目指し、新しい法的サービスの提供に努めています。