監修弁護士 辻 正裕弁護士法人ALG&Associates 埼玉法律事務所 所長 弁護士
盗撮目的で他人の住居や建物に侵入すると、撮影行為とは別に「住居侵入罪」などの重い罪が成立する可能性があります。
住居侵入罪とは、正当な理由なく他人の住居に無断で立ち入る犯罪です。
この記事では、盗撮目的の侵入で問われる刑事責任や、逮捕された場合の法的な手続きの流れ、前科を避けるための具体的な対処法について、弁護士が分かりやすく解説します。
盗撮では住居侵入罪・建造物侵入罪が成立する
他人のプライベートな姿を撮影する目的で、民家の敷地や建物の内部に無断で立ち入る行為は、刑法上の「住居侵入罪」または「建造物侵入罪」に該当します。
当然ながら、盗撮やのぞき目的での立ち入りは法律上の「正当な理由」に当たらないため、これらの罪が成立します。
本罪の法定刑は「3年以下の懲役または10万円以下の罰金」と定められています(刑法130条前段)。
重要な点として、これらの犯罪には未遂規定が設けられているため、実際の撮影を行う前であっても、あるいはカメラを設置する前に対象者に気づかれて敷地外へ逃げ出したとしても、盗撮目的で敷地内に足を踏み入れた(あるいは侵入を試みた)時点で未遂罪として処罰される対象となります。
住居侵入罪と建造物侵入罪の違い
住居侵入罪と建造物侵入罪の主な違いは、無断で立ち入った「対象となる場所」の性質にあります。
住居侵入罪は、個人や家族が日常的に寝起きし、私生活を営んでいる空間(一戸建ての民家や、アパート・マンションの各部屋など)に侵入した場合に適用されます。建物そのものだけでなく、門扉や塀で囲まれた庭などの敷地に無断で入った場合も同様です。
これに対して建造物侵入罪は、住居以外の建物全般を指し、主に管理者がいて人が出入りする公共性の高い施設や商業空間が対象となります。
具体的には、学校、駅舎、デパートやコンビニなどの店舗、オフィスのビルなどがこれに該当します。
盗撮事件においては、公衆トイレや更衣室に隠しカメラを仕掛けるために立ち入る行為が建造物侵入罪にあたります。
盗撮ではその他の刑罰を受ける可能性もある
盗撮目的で他人の建物に侵入した場合、侵入の罪だけでなく、撮影行為やそのデータの内容に応じて、さらに別の重大な犯罪として処罰を受けるおそれがあります。
これらは「併合罪」として扱われ、刑罰が加重されます。
まず、性的な部位や下着などを撮影する行為には、2023年に施行された「性的姿態撮影等処罰法(撮影罪)」が原則として適用され、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が科されます。
また、犯行の具体的な状況によっては、各都道府県の「迷惑防止条例違反」や、のぞき見行為を取り締まる「軽犯罪法違反」に問われる可能性もあります。
さらに、被写体が18歳未満の児童であった場合には、「児童ポルノ禁止法違反」が加わり、より重い刑罰が科される可能性があります。
住居侵入罪・建造物侵入罪は緊急逮捕が認められている
盗撮事件に伴って発生しやすい住居侵入罪や建造物侵入罪は、法律上「緊急逮捕」を行うことが認められている犯罪です。
緊急逮捕とは、長期3年以上の懲役・禁錮にあたる重大な犯罪について、犯行を疑うに足りる十分な理由があり、かつ急速を要するため裁判官の逮捕状を待っていられない場合に、令状なしで身柄を拘束する手続きです。
住居侵入罪などの法定刑の上限は「懲役3年」であるため、この緊急逮捕の要件を満たしています。
現場で一般人でも拘束できる現行犯逮捕とは異なり、緊急逮捕は警察官などの捜査機関のみが実施できる手続きであり、身柄を拘束した直後に裁判官へ逮捕状の発付を請求しなければならないという違いがあります。
容疑が固まれば後日突然逮捕されるリスクがあるため、心当たりがある場合はなるべく早く弁護士に相談すべきです。
盗撮で住居侵入罪・建造物侵入罪で逮捕された後の流れ
盗撮および住居侵入・建造物侵入の容疑で警察に身柄を拘束されると、法律によって定められた非常に厳格な時間制限のもとで刑事手続きが進行していきます。
逮捕後の各段階における手続きの具体的な内容を知り、見通しを立てておくことが極めて重要です。
①逮捕後72時間は面会禁止
警察に逮捕されてから検察官に身柄が送致され、裁判所が勾留の可否を判断するまでの最大72時間(3日間)は、たとえ同居している最愛の家族であっても被いる本人と面会することは法律上認められません。
外部との連絡を遮断され、強い精神的プレッシャーを受ける時期です。
しかし、法律上の特権を持つ弁護士に限っては、この逮捕直後の72時間以内であっても、警察官の立ち会いなしでいつでも本人と自由に面会(接見)を行うことができます。
この初動段階で弁護士から取調べのアドバイスを受けることが、その後の身体拘束の長さを大きく左右します。
②勾留10日間(最大20日間)
逮捕から48時間以内に警察から検察へ事件が引き継がれ、検察官が「さらに身柄を拘束して捜査を続ける必要がある」と判断した場合、裁判所に対して勾留の請求が行われます。
裁判所がこの請求を認めると勾留決定が下され、原則として10日間の身柄拘束が追加されます。
さらに、捜査やデータの解析に時間がかかるなど、やむを得ない事由があると検察官が判断した場合は、裁判所の許可を得てさらに最大10日間まで勾留が延長されます。
つまり、逮捕から数えると合計で最大23日間もの長期間、留置場から出られなくなるおそれがあります。
③起訴・不起訴の決定
最大20日間の勾留期間満了日までに、検察官は集まった証拠を考慮し、事件を刑事裁判にかける(起訴する)か、裁判にせず事件を終了させる(不起訴処分とする)かの最終決定を下します。
もし検察官に起訴されてしまうと、日本の刑事裁判における有罪率は「99.9%」と極めて高いため、ほぼ確実に有罪判決が下され、前科がついてしまいます。
一方で、検察官から不起訴処分を勝ち取ることができれば、刑事裁判は開かれず、前科も一切つきません。
身柄はその日のうちに直ちに解放され、元の平穏な日常生活に戻ることができます。
住居侵入罪や初犯の盗撮事件においては、被害者との間で示談が成立していることなどを条件として、不起訴処分を受けることも少なくありません。
④略式起訴
被疑者本人が犯罪の事実を全面的に認めており、事案が比較的軽微で、100万円以下の罰金刑や科料が相当であると検察官が判断した場合、通常の正式な裁判ではなく「略式起訴」という簡易的なルートが選択されることがあります。
正式起訴の場合は、公開の法廷に出廷して裁判を受ける必要がありますが、略式起訴であれば、裁判所に出向く必要はなく、裁判官が提出された書面だけを審理して速やかに罰金刑の略式命令を下します。
正式な裁判を待つよりも圧倒的に早く身柄が解放されて事件が終了するため、住居侵入罪では略式起訴となるケースも多く見られます。
住居侵入罪・建造物侵入罪で逮捕された場合の対処法
盗撮と併せて住居侵入罪や建造物侵入罪の容疑で逮捕されてしまった場合、前科がつく事態を回避し、一刻も早く社会復帰を果たすためには、逮捕直後から的確な防御策を講じる必要があります。
刑事処分を軽減させるために取るべき具体的な対処法について解説します。
被害者と示談する
刑事手続きにおいて最も効果的であり、処分を決定づける重要な鍵となるのが、被害者に対する謝罪と「示談」の成立です。
住居侵入や盗撮は被害者が存在する犯罪であるため、被害者の処罰感情が検察官の処分の判断に大きな影響を及ぼします。
弁護士を通じて真摯な謝罪と適切な示談金を支払い、被害届や告訴を取り下げるという合意を取り付けることができれば、不起訴処分となる可能性が跳ね上がります。
ただし、被害者は加害者側に強い拒絶感を抱いているため、加害者本人やその家族が直接連絡を取ることは困難であり、冷静かつ法的に適切な示談交渉を進めるためには弁護士の介入が不可欠です。
住居侵入罪・建造物侵入罪の被害者とは?
示談交渉を確実に進めるためには、自分が侵入した場所において、被害者が誰になるのかを正確に特定し、正しい相手と交渉を行う必要があります。
侵入した場所のパターンごとの具体的な被害者は以下の通りに分類されます。
| 戸建て住宅の場合 |
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|---|---|
| 集合住宅の場合 |
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| コンビニや会社の事務所などの場合 |
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弁護士に相談する
少しでも有利な条件で刑事手続きを終わらせ、前科がつくのを防ぐためには、刑事事件の経験が豊富な弁護士への相談・依頼が不可欠です。
住居侵入罪では他の犯罪が絡んでいることも多いため、状況に応じた対応や早期解決のために弁護士に相談するメリットは極めて大きいといえます。
弁護士であれば、家族すら会えない逮捕直後の72時間以内であっても制限なく面会(接見)ができ、不利な調書を作られないためのアドバイスが可能です。また、加害者側との接触を拒む被害者に対しても、窓口として冷静かつスムーズな示談交渉を任せられます。
さらに、検察官や裁判所に働きかけることで早期釈放や不起訴の獲得が期待でき、勾留を阻止する方法を講じるなど、刑罰や処分を軽減して今後の最適な対応をアドバイスしてもらうことができます。
盗撮で住居侵入罪にあたる可能性がある場合はすぐに弁護士法人ALGにご相談ください
盗撮を行う目的で他人の自宅の敷地や建造物に無断で立ち入る行為は、悪質な犯罪として捜査機関から厳しく見られます。
一度逮捕されて身柄拘束の長期化や前科がつく事態になれば、仕事を失うなど人生に深刻な影響を及ぼします。最悪の事態を回避し、穏便な早期解決と社会復帰を目指すためには、初動のスピードがすべてを決定づけます。
弁護活動に着手する時間が早ければ早いほど、不起訴処分を獲得できる可能性が格段に高まります。
弁護士法人ALGでは、刑事弁護の豊富な解決実績を持つ弁護士が迅速に留置場へと接見に赴き、被害者の心情に寄り添った的確な示談交渉や身柄解放に向けた強力な弁護活動を展開いたします。
お悩みの方は、今すぐ弁護士法人ALGへご相談ください。
相続財産に家が含まれている場合、相続放棄をするとその家がどうなるのか不安に感じる方は少なくありません。
相続放棄をすると、家を含む全ての財産を受け取れなくなる一方で、放棄後もすぐに責任から解放されると限られない点に注意が必要です。
場合によっては、家の保存義務や解体費用の負担といった問題が生じることもあります。
本記事では、家を相続放棄した場合に家がどうなるのか、住み続ける方法はあるのか、手続きの際の注意点について、解説いたします。
相続放棄をしたら家はどうなる?
相続放棄をすると、その人は民法上「初めから相続人ではなかった」ものとみなされます(民法939条)。そのため、家を含むすべての遺産を受け取る権利を失い、代わりにその権利は次の順位の相続人へと移っていきます。
相続人全員が放棄をした場合や、そもそも相続人がいない場合には、最終的に家は国のものになります。また、空き家として残った場合には、相続財産清算人の選任が必要になるケースもあり、放棄したからと言って直ちに関係が終わるわけではありません。
以下、それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。
次の順位の相続人が相続する
相続放棄をすると、家をはじめとする遺産を受けとる権利は、次の順位の法定相続人に移ります。
民法では、配偶者は常に相続人となり、それ以外は第1順位が子、第2順位が父母などの直系尊属、第3順位が兄弟姉妹という順序で相続権が定められています(民法887条、889条、890条)。
たとえば、子がそろって家の相続を放棄すると、次は被相続人の父母、父母もいなければ、兄弟姉妹へと権利が移ります。
自分が放棄しても、後順位の親族が家の所有者となる可能性があるため、思わぬ形で他の親族に負担をかけないよう、事前に事情を伝えておくことが望ましいでしょう。
全員が相続放棄した場合・相続人がいない場合は国のものになる
法定相続人全員が相続放棄をした場合や、そもそも相続人が存在しない場合、家などの遺産は最終的に国庫に帰属します(民法959条)。
しかし、放棄をした時点で自動的に国に引き渡されるわけではありません。
家庭裁判所に相続財産清算人の選任を申立て、清算人が財産の管理・売却・債務の弁済などの手続きを行ったうえで、残った財産が初めて国のものとなります。
この手続きには一定の時間と費用がかかるため、相続人がいなくなったからといってすぐに問題が解消するわけではない点を理解しておく必要があります。
空き家になる場合、相続財産清算人の選任が必要
相続放棄によって家が空き家として残された場合、それを国に引き継ぐためには、家庭裁判所に相続財産清算人の選任を申し立てる必要があります(民法952条)。
相続財産清算人は、いわば遺産の後片付け役であり、家の売却や債務の弁済、残余財産の国庫帰属といった手続きを担います。
申立ては、相続放棄をした人や被相続人の債権者、特別縁故者などの利害関係人が行うことができ、収入印紙や官報公告料に加え、清算人の報酬に充てる予納金(数十万円から百万円程度)が必要になることもあります。
清算人が選任されて財産を引き渡すまでは、家を現に占有していた相続放棄者に保存義務が残る点にも注意が必要です(民法940条)。
相続放棄をしても家に住みたい場合の対処法
相続放棄をすると、原則として家に住み続けることはできません。
家に住むことは単純承認とみなされるおそれがあるためです。
もっとも、熟慮期間である3か月や引っ越しの猶予などを含めれば、合計半年程度は住める可能性があります。
それでも家に住み続けたい場合には、次の方法を検討する必要があります。
相続放棄後に相続財産清算人から買い戻す
相続放棄をした後も家に住み続けたい場合には、相続財産清算人が選任された後に、その清算人から家を買い戻すという方法があります。
しかし、相続人全員が放棄するとは限らず、相続財産清算人の選任には高額な予納金がかかることも少なくありません。
また、家に資産価値がある場合は債権者に優先的に買い取られてしまう可能性もあるため、確実に住み続けられる保証がある方法ではない点に注意が必要です。
限定承認する
相続放棄ではなく限定承認を選ぶことで、家に住み続けられる場合があります。
限定承認とは、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐ相続方法です(民法922条)。
限定承認をすると相続財産は競売にかけられるのが原則ですが、家に住み続けたい場合には、評価額を支払うことでその財産を優先的に取得できる「先買権」を行使することができます。
しかし、買取費用に加えて鑑定人の費用もかかるうえ、限定承認は相続人全員で行う必要があり手続きも煩雑なため、簡単に利用できる方法とはいえません。
空き家を相続放棄すべき理由
相続財産に誰も住んでいない空き家が含まれる場合、相続放棄をすべきかどうかはケースによって異なります。
判断のポイントとなるのは、空き家を含めた相続財産全体の総額、他に空き家を引き継ぐ相続人がいるか、相続財産清算人の選任にかかる費用、そのまま放置した場合のデメリットなどです。
特に空き家を適切に管理する時間や費用がない場合、多額の固定資産税、保険料がかかる場合、老朽化や衛生上の問題から自治体に「特定空家」に指定されているような場合は、相続放棄を検討すべきケースといえます。
なお、相続放棄をしなくても、空き家を売却したり自治体などに寄付したりして手放す選択肢もあるため、総合的に比較して判断することが大切です。
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相続放棄する場合の注意点
相続放棄をしたいと考えていた場合には、以下の点を注意しておくことが大切です。
家の片づけや遺品整理はNG
相続財産の処分に当たる行為をすると、単純承認をしたものとみなされ、相続放棄ができなくなるおそれがあります(民法921条)。これを法定単純承認といいます。
具体的には遺品を売却したり形見分けをしたりすること、相続財産から家の管理費用を支払うこと、家の売却・解体・リフォームなど所有者にしかできない行為をすること、賃貸借契約の解約など法律上の権限が必要な手続きを行うことは避けなければなりません。
相続放棄を確実に行うためにはこうした行為に着手する前に、弁護士に相談しておくことをおすすめします。
他の相続人に相続放棄することを連絡する
相続放棄をすると、その権利は次の順位の相続人に移ります。
しかし、家庭裁判所からは他の相続人に対して自動的に通知が行われるわけではないため、連絡をしなければ後順位の相続人が知らないうちに借金などの負債を負ってしまう可能性があります。
特に、空き家の保存義務や固定資産税の負担が絡む場合、連絡が遅れることでトラブルに発展するケースも少なくありません。
相続放棄をする際は、後順位の相続人に対して事前に事情を説明し、必要な対応を取ってもらえるよう配慮することが大切です。
家の相続放棄に関するQ&A
家だけ相続放棄できますか?
相続放棄は、預貯金や不動産などの財産を個別に選んで放棄することはできません。家だけを放棄して、他のプラスの財産だけを受け取るということは認められておらず、相続放棄をする場合はすべての財産を放棄することになります。
そのため、家を手放したいものの他の財産は受け取りたいという場合には、相続放棄ではなく、遺産分割協議によって家を取得しない形にする、あるいは家を取得した上で売却するといった方法を検討する必要があります。
亡くなった父は賃貸に住んでいました。家の鍵を返すよう言われているのですが、返しても大丈夫でしょうか。それとも次順位の父の兄弟に渡すべきでしょうか。
賃貸物件の鍵を貸主に返却する行為自体は、通常、相続財産の処分(単純承認)には該当しないと考えられていますが、解約手続きなど賃貸借契約に関する法律上の権限を伴う行為を行ってしまうと、単純承認とみなされるリスクがあります。
まずは相続放棄の手続きが完了しているかを確認し、次順位の相続人が決まっていない段階で安易に契約解除の意思表示をしないように注意しましょう。
鍵の返却先や賃貸借契約の処理方法については、個別の事情によって判断が分かれるため、弁護士に相談したうえで対応することをおすすめします。
相続放棄した家が倒壊したら誰の責任になりますか?
相続放棄をした時点で家を現に占有していた場合、次の相続人や相続財産清算人に引き渡すまでは保存義務が残ります(民法940条)。
この保存義務を怠り、老朽化した家が倒壊して第三者に損害を与えた場合、占有者としての責任(土地工作物責任)を問われる可能性があります。
一方、放棄した時点で家に関与していなかった場合は保存義務を負わないため、原則として責任を問われることはありません。
ご自身が保存義務を負う立場にあるかどうかを見極めることが重要になります。
相続放棄した家の解体費用は誰が払うべきですか?
相続放棄をした人が、解体費用を必ず負担しなければならないわけではありません。
しかし、相続財産清算人の選任を申し立てる際に予納金が必要になったり、行政が空き家を「特定空家」に指定して行政代執行により解体した場合には、その費用を請求されたりする可能性があります。
特に行政代執行による解体費用は高額になりやすく、数百万円に達することもあるため注意が必要です。
解体費用の負担を避けたい場合は、保存義務を負う前提となる占有の有無や、相続財産清算人の選任手続きについて、早めに弁護士に相談しておくと望ましいです。
家の相続放棄についてお困りなら、弁護士へご相談ください
相続財産に家が含まれている場合、相続放棄をすると所有権や保存義務の問題が絡み合い、判断が複雑になりがちです。
安易に相続放棄を選択すると、預貯金などの他の財産まで失ったり、そうていしていなかった保存義務や費用負担が発生したりすることもあります。
相続放棄が本当に適切な選択なのか、また放棄後にどのような義務やリスクが残るのかについては、相続問題に詳しい弁護士に相談した上で判断することをおすすめします。
煩雑な相続放棄の手続きも含めて任せることができますので、家の相続放棄についてお困りの方は、お気軽に弁護士にご相談ください。
のぞき行為は、各都道府県が定める迷惑防止条例に違反する可能性があります。
また、その行為態様によっては、軽犯罪法違反や住居侵入罪、建造物侵入罪等にも該当するおそれがあります。
本記事では、
- のぞき行為で問われる可能性のある犯罪
- のぞき行為をしてしまった場合の対処法 など
について、のぞき行為で逮捕された場合の流れを交えながら、詳しく解説していきます。
のぞきは迷惑防止条例違反となる可能性がある
各都道府県には、住民の生活が平穏であり続けるために、公衆に著しく迷惑をかける行為を取り締まる迷惑防止条例というものが定められています。
迷惑防止条例の内容は、各都道府県によって多少異なりますが、東京都から全国に拡大していった経緯があることから、どの都道府県も東京都の迷惑防止条例の内容に似たものとなっています。
東京都の迷惑防止条例では、のぞき行為について以下のように定められています。
第五条
何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
- 一 公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。
- 二 次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。
- イ 住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
- ロ 公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物(イに該当するものを除く。)
- 三 前二号に掲げるもののほか、人に対し、公共の場所又は公共の乗物において、卑わいな言動をすること。(以下略)
のぞき行為は、上記該当する行為と解されており、東京都の迷惑防止条例の場合は、以下のとおり、法定刑を1年以下の懲役又は100万円以下の罰金としています。
第八条
…
2 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
- 一 第五条第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定に違反して撮影した者(以下略)
迷惑防止条例違反となる具体例
迷惑防止条例違反は、主として公共の場所におけるのぞきが処罰対象となります。
また、のぞき行為は、見ることが許されないものをのぞき見るということで、窃視行為とも呼びます。
例えば東京都の迷惑防止条例において、以下の対象となる場所で女性のスカートの中や女子トイレの中を撮影等する行為などが、迷惑防止条例違反として処罰される傾向にあります。
対象となる場所
- 住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
- 公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物
盗撮した場合も迷惑防止条例に違反する?
盗撮行為も、各都道府県が定める迷惑防止条例に違反する可能性があります。
例えば、電車や駅の階段・エスカレーターなどで盗撮する行為や、トイレにカメラを設置して盗撮する行為などは、迷惑防止条例違反となる行為です。
しかし、すべての盗撮行為が迷惑防止条例違反で処罰されるわけではありません。
犯行態様によっては、迷惑防止条例違反よりも重い処罰を受ける性的姿態撮影罪に該当する場合があります。
性的姿態撮影処罰法
第二条
次の各号のいずれかに掲げる行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
- 一 正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等(以下「性的姿態等」という。)のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの(以下「対象性的姿態等」という。)を撮影する行為
- イ 人の性的な部位(性器若しくは肛こう門若しくはこれらの周辺部、臀でん部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分
- ロ イに掲げるもののほか、わいせつな行為又は性交等(刑法(明治四十年法律第四十五号)第百七十七条第一項に規定する性交等をいう。)がされている間における人の姿態
- 二 刑法第百七十六条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、人の対象性的姿態等を撮影する行為
- 三 行為の性質が性的なものではないとの誤信をさせ、若しくは特定の者以外の者が閲覧しないとの誤信をさせ、又はそれらの誤信をしていることに乗じて、人の対象性的姿態等を撮影する行為
- 四 正当な理由がないのに、十三歳未満の者を対象として、その性的姿態等を撮影し、又は十三歳以上十六歳未満の者を対象として、当該者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者が、その性的姿態等を撮影する行為
のぞき行為ではその他の刑罰を受ける場合もある
のぞき行為は、迷惑防止条例違反としてだけではなく、その他の犯罪も成立するおそれがあります。
どのようなかたちで刑罰を受けるのかは、事件ごとに異なります。
具体的には、次のような罪に問われる可能性があります。
軽犯罪法違反
のぞき行為は、軽犯罪法違反に該当する可能性があります。
軽犯罪法とは、比較的軽微な犯罪と刑罰を定めた法律です。刑法よりも軽い処罰内容となっており、軽微な犯罪を取り締まることで重大な犯罪に発展することを防ぐことも目的とされています。
軽犯罪法
第一条
左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
- 二十三 正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者
「拘留」とは、1日以上30日未満の間、刑事施設に拘置されることをいいます(刑法16条1項)。
「科料」とは、1000円以上1万円未満の金員を納付する刑罰のことをいいます(刑法17条)。
住居侵入罪・建造物侵入罪
のぞき行為は、住居侵入罪・建造物侵入罪に該当する可能性があります。
刑法
第百三十条
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
のぞき目的で人の住居に立ち入った場合は住居侵入罪として処罰される可能性があることはもちろん、のぞき目的でデパート等の建造物に立ち入った場合も、建造物侵入罪として処罰される可能性があります。
盗撮は住居侵入罪・建造物侵入罪に問われる?のぞき行為で逮捕される可能性はある?
のぞき行為で逮捕される可能性は十分にあります。
のぞき行為で逮捕される場合のほとんどは、現行犯逮捕によるものです。
現行犯逮捕は、警察や検察などの捜査機関ではなく一般人でも犯人を拘束することができる逮捕の方法であり、逮捕状無しで犯人を逮捕することができます(刑事訴訟法213条)。
そのため、のぞき行為を目撃した目撃者や被害者によって現行犯逮捕(私人逮捕)される場合や、通報を受けた捜査機関によって現行犯逮捕される場合が多いです。
しかしその一方で、防犯カメラ等の普及により、後日犯行が発覚し、逮捕状の発付を受けて通常逮捕される場合も少なくありません。
のぞきで逮捕された場合の流れ
のぞきで逮捕された後は、主に次のような流れで手続が進んでいきます。
- 1 逮捕
- 2 勾留
- 3 起訴・不起訴
- 4 裁判
逮捕の方法が現行犯逮捕であっても、通常逮捕であっても、基本的にはこのような流れで手続が進みます。
それでは、それぞれの手続について、もう少し詳しく解説していきます。
逮捕
逮捕された後は、警察の留置施設などで身柄を拘束されながら、警察による取り調べを受けることになります。
警察は、証拠隠滅や逃亡を阻止するために身柄を拘束しているため、拘束されている間は当然施設から出ることも外部と連絡を取ることも許されていません。
携帯電話なども取り上げられるため、会社や学校に休むという連絡を入れることもできない状況となります。そして逮捕から48時間以内に、今度は検察に事件資料と身柄が引き継がれます(刑事訴訟法203条1項)。
警察から事件を引き継いだ検察は、引き継いでから24時間以内に勾留請求を行うかどうかの判断を下します(刑事訴訟法205条1項)。
検察が引き続き身柄を拘束する必要があると判断した場合には、裁判所に対して勾留請求がなされます。
勾留
勾留請求が認められると、はじめに10日間の勾留が実施され、その後捜査状況に応じてさらに10日間の延長を行うことができます。
そのため、最大20日間の勾留を実施することができます(刑事訴訟法208条)。
一方で、この段階で身柄の釈放が実施される場合もあります。
犯罪事実を認めており、犯行態様に悪質性・常習性もなく、前科前歴もないような場合には、早期に釈放される可能性があります。
起訴・不起訴
警察から事件を引き継いだ後、検察は取り調べを行いながら勾留請求を行うかどうか判断すると同時に、起訴するかどうかという判断も行います。
勾留は最大で20日間実施することができるため、警察による逮捕から検察が勾留請求の判断を行うまでの72時間を含めると、逮捕から最大23日間で起訴・不起訴の判断が下されることになります。
なお、犯行態様に悪質性・常習性がなく、前科前歴もなく、被害も小さく、被疑者が罪を認め深く反省しているような場合には、不起訴になりやすいです。
特に被害者が存在する犯罪の場合には、被害者との示談成立が不起訴に大きくつながります。
不起訴と判断された場合は、早期に身柄の拘束が解かれ、日常に戻ることができます。
正式起訴・略式起訴
起訴には、正式起訴と略式起訴の2種類があり、正式起訴されると刑事裁判を受けることになります。
刑事裁判を受けることになれば、裁判が終わるまで勾留が継続する可能性があります(刑事訴訟法60条2項)。
しかし、起訴された後は保釈請求を行えるようになるため、保釈の申請が認められ、保釈保証金を支払うことができれば、身柄の拘束が解かれます(刑事訴訟法88条等)
保釈請求とは、起訴後、保釈保証金を納付する(裁判所に預ける)ことで、身柄拘束が解かれる制度です。
保釈請求が認められるかどうかは、裁判所の判断に委ねられており、保釈保証金の額も裁判所が判断します。一方で、略式起訴された場合は、書面だけの簡易な手続きで処理されることになります。
具体的には、書面だけで審理し、罰金もしくは科料の刑罰を言い渡されます。(刑事訴訟法461条)
裁判
正式起訴された後は、刑事裁判が開かれ、犯した罪が有罪なのかどうか裁判官によって判断されます。
のぞき行為は、比較的軽微な犯罪に該当するとされているため、有罪判決が下された場合には、罰金刑が科せられるケースが多い傾向にあります。
罰金刑が科せられた場合は、検察が指定する方法で罰金を支払うことで身柄の拘束が解かれます。
しかし、罰金を支払うことができない場合には、労役場に留置され、働いて罪を償うことになります(刑法18条1項)。
のぞき行為をしてしまった場合の対処法
のぞき行為は、軽微な犯罪だから大丈夫だろうと安易に考えていると、取り返しのつかない結果になる可能性があり、きちんと対処することが大切です。
対処法としては、主に次のようなことが挙げられます。
- 1 弁護士に相談すること
- 2 被害者と示談交渉をすること
では、それぞれについて、詳しく解説していきます。
弁護士に相談する
弁護士に相談することは、のぞき行為で判断される刑事処分を有利な結果とするために非常に重要となります。
のぞき行為で逮捕されてしまうと、一定期間身柄を拘束されるため、拘束されている間は外部と連絡をとることができません。そのため、会社や学校を欠勤することになり、解雇や退学などの処分を検討されてしまう可能性があります。
しかし、弁護士に相談することで、会社や学校への連絡だけでなく、ご家族への連絡を代わりに行ってもらえます。
また、仕事や学業を継続できるように交渉してもらえるため、解雇や退学となる可能性を低くすることに期待できます。
また、逮捕後に行われる取り調べは、刑事処分の判断に大きく影響します。この点についても、弁護士に相談することで有益なアドバイスを受けられ、早期釈放の可能性を高めることができます。
被害者と示談交渉をする
のぞき行為は、被害者が存在する犯罪です。
そのため、被害者との示談成立が刑事処分の判断をする際に有利な事情として働きます。
しかし、被害者の大半は、加害者である被疑者・被告人に対して強い処罰感情を抱いており、話し合いに応じてくれないことがほとんどです。
この点、弁護士であれば、話し合いに応じてくれる可能性を高めることができます。
そして、被害者との示談交渉を円滑に進めるためには、弁護士を通じてきちんと謝罪したうえで、示談金の話し合いなどを被害者の心情を踏まえながら丁寧に進めていく必要があります。
このような対応を行うためには、弁護士の力が必要不可欠といっても過言ではありません。
のぞきをしてしまったことで迷惑防止条例に違反した場合はすぐに弁護士にご相談ください
のぞき行為は、迷惑防止条例違反だけでなく、軽犯罪法違反などにも該当するおそれのある犯罪行為です。
また、のぞきをするために住居に侵入した場合は、住居侵入罪が同時に成立することになり、人が管理する建物に侵入した場合には、建造物侵入罪が成立します。
そして、「のぞきを繰り返し行っていた」「犯行に悪質性が認められる」と判断された場合には、より重い刑罰が科せられる可能性もあります。
のぞきは、法律上軽微な犯罪として扱われていますが、だからといって逮捕されない、被害者との示談交渉も容易に行える、というわけではありません。
大きな不利益を受けないためにも、のぞきをしてしまった場合には、なるべく早めに弁護士へご相談ください。
サンキュー事故とは、渋滞中などに直進車から道を譲られた右折車が、好意に甘えて進行した結果、直進車の陰から来たバイクなどと衝突する事故をいいます。
道を譲られたことで焦りや気のゆるみが生じ、安全確認がおろそかになることが主な原因です。譲られても他の車両すべてに優先するわけではなく、かえって事故が起きやすい場面といえます。
本記事では、サンキュー事故の過失割合や請求できる慰謝料、過失割合に納得できないときの対処法について分かりやすく解説します。
サンキュー事故とは
サンキュー事故とは、優先車両である直進車が、非優先車両である右折車に道を譲ったことをきっかけに発生する事故です。
直進車から合図を受けて右折したところ、その陰や別方向から進行してきた車・バイクと衝突するという形で起こります。
譲った側と譲られた側では意思疎通ができていても、その状況を知らない第三者の車両が関わるため、確認不足から事故につながりやすいのが特徴です。
焦りや気のゆるみが生じやすく、過失割合の判断も複雑になりやすい類型といえます。
サンキュー事故の過失割合
車と車の事故
信号機のある交差点での事故
信号機のある交差点での自動車同士の事故では、信号の色が過失割合を決める最大の要素です。
道路交通法37条は、右折車について「当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない」と定めており、双方が青信号なら右折車側の過失が大きく評価され、基本の過失割合は直進車20対右折車80です。
直進車が黄信号や赤信号で進入していた場合には、直進車側の過失も加算される方向に修正されます。
| 信号の状況 | 直進車(A) | 右折車(B) |
|---|---|---|
| 直進車・右折車ともに青信号 | 20 | 80 |
| 直進車:黄信号で進入 | 70 | 30 |
| 直進車・右折車ともに黄信号 | 40 | 60 |
| 直進車・右折車ともに赤信号 | 50 | 50 |
| 直進車:赤信号で進入 右折車:青信号で進入→右折時に赤信号 |
90 | 10 |
| 直進車:赤信号で進入 右折車:黄信号で進入→右折時に赤信号 |
70 | 30 |
| 直進車:赤信号 右折車:右折青矢印信号 |
100 | 0 |
信号機のない交差点での事故
| 事故時の状況 | 直進車(A) | 右折車(B) |
|---|---|---|
| 右折車両と対向する直進車両が衝突したケース | 20 | 80 |
| 右折車両と左方からきた直進車両が衝突したケース | 30 | 70 |
| 右折車両と右方からきた直進車両が衝突したケース | 40 | 60 |
片方に一時停止義務がある場合の交差点での事故
| 事故時の状況 | 直進車(A) | 右折車(B) |
|---|---|---|
| 右方から自動車が右折 | 60 | 40 |
| 左方から自動車が右折 | 70 | 30 |
駐車場などからの進入時の事故
| 事故時の状況 | 直進車(A) | 右折車(B) |
|---|---|---|
| 右折車が路外から進入 | 20 | 80 |
車とバイクとの事故
信号機のある交差点での事故
信号機のある交差点で、直進するバイクと右折する自動車が衝突したサンキュー事故では、右折車側の過失が大きく評価されるのが一般的です。
バイクは車体が小さく身体的なダメージも大きくなりやすいため、交通弱者保護の観点から、四輪車に比べてバイク側の過失は相対的に低く定められています。
双方が青信号でも、右折車は直進バイクの進行を妨げない注意義務を負うため、基本の過失割合はバイク15対右折車85です。
ただし信号の色や進入のタイミングによって割合は細かく変動します。
| 事故状況 | 直進バイク(A) | 右折車(B) |
|---|---|---|
| A・Bともに青信号 | 15 | 85 |
| A:黄信号 B:青信号で進入→黄信号で右折 |
60 | 40 |
| A・Bともに黄信号 | 30 | 70 |
| A・Bともに赤信号 | 40 | 60 |
| A:赤信号 B:青信号で進入→赤信号で右折 |
80 | 20 |
| A:赤信号 B:黄信号で進入→赤信号で右折 |
60 | 40 |
| A:赤信号 B:右折の青矢印信号 |
100 | 0 |
信号機のない交差点での事故
信号機のない交差点で直進バイクと右折車が衝突したサンキュー事故では、車とバイクが交錯するタイミングや、バイクの進入方向によって過失割合が変わります。
ここでも右折車には直進バイクの進行を妨げない注意義務が重く課されるため、右折車側の過失が大きくなる傾向にあります。
対向から直進してきた場合の基本の過失割合は、バイク15対右折車85です。
なお道路幅が広い側が優先されるため、バイクが広い道路を走行していた場合には、バイク側の過失はさらに小さくなります。
| 事故状況 | 直進バイク(A) | 右折車(B) |
|---|---|---|
| 対向から自動車が右折 | 15 | 85 |
| 左から自動車が右折 | 30 | 70 |
| 右から自動車が右折 | 20 | 80 |
片方に一時停止義務がある場合の交差点での事故
| 事故状況 | 直進バイク(A) | 右折車(B) |
|---|---|---|
| 対向から自動車が右折 | 15 | 85 |
| 左から自動車が右折 | 30 | 70 |
| 右から自動車が右折 | 20 | 80 |
| 事故状況 | 直進バイク(A) | 右折車(B) |
|---|---|---|
| 左から自動車が右折 | 15 | 85 |
| 右から自動車が右折 | 15 | 85 |
渋滞中の道路上での事故(バイクのすり抜け)
渋滞中、停止した車列の脇をすり抜けるバイクが、道を譲られて右折した自動車と接触する事故です。
基本的には右折車側の過失が大きく評価されますが、バイクのすり抜け方が危険だった場合には、バイク側の過失が加算されることもあります。
| 事故状況 | 直進バイク(A) | 右折車(B) |
|---|---|---|
| 交差点内で衝突 | 30 | 70 |
| 交差点以外の場所で衝突 | 20~25 | 75~80 |
まずは交通事故事件専属のスタッフが丁寧に分かりやすくご対応いたします
過失割合の修正要素
サンキュー事故に特有の修正要素はありませんが、一般的な交差点事故と同様に、右折車の合図がないことや徐行不足、直進車の速度超過といった事情に応じて、基本の過失割合が加算・減算されます。
下記が代表的な修正要素です。
| 右折車の徐行なし | 右折車に+10% |
|---|---|
| 右折車の直近右折 | 右折車に+10% |
| 右折車の早回り・大回り右折 | 右折車に+5% |
| 右折車の合図なし | 右折車に+5~15% |
| 右折車の右折禁止違反 | 右折車に+10% |
| 右折車の著しい過失・重過失 | 右折車に+10~20% |
| 右折車の既右折 | 直進車に+10~20% |
| 直進車の著しい過失・重過失 | 直進車に+10~20% |
| 直進車の速度違反(15㎞以上/30㎞以上) | 直進車に+5~20% |
| 路外車が頭を出して待機 | 直進車に+10% |
|---|---|
| 直進車の著しい過失 | 直進車に+10% |
| 直進車の重過失 | 直進車に+20% |
| 路外車・右折車の徐行なし | 路外車・右折車に+10% |
| 幹線道路 | 路外車・右折車に+5% |
| 直進車の速度違反(15㎞以上/30㎞以上) | 直進車に+10~20% |
| バイクの著しい前方不注意 | バイクに+10~20% |
|---|---|
| バイクの著しい過失・重過失 | バイクに+20% |
サンキュー事故で請求できる慰謝料
サンキュー事故で請求できる慰謝料は、通常の交通事故と変わりません。
怪我の治療期間に応じた入通院慰謝料、後遺障害が残った場合の後遺障害慰謝料、被害者が亡くなった場合の死亡慰謝料を請求できます。
慰謝料の算定には自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準の3つがあり、どの基準によるかで金額は大きく変わります。
最も高額になりやすいのは過去の裁判例に基づく弁護士基準ですが、弁護士が交渉に介入しなければ、その水準が認められることはほとんどありません。
過失割合に納得いかない場合の対処法
保険会社から提示された過失割合に納得できない場合は、修正要素や過去の裁判例をもとに交渉していくことが大切です。
過失割合は保険会社から示されるのが通常ですが、支払額を抑えるために被害者の過失を多めに見積もっていることもあり、そのまま受け入れると本来受け取れるはずの賠償金が減ってしまうおそれがあります。
過失割合は事故状況の評価によって大きく変わるため、交通事故に詳しい弁護士へ相談することが、適正な割合に修正するための最も確実な対処法といえます。
交通事故の過失割合に納得がいかない場合の対処法についてサンキュー事故の被害に遭った際は、弁護士にご相談ください
サンキュー事故は、過失割合の判断で争いが生じやすく、保険会社との交渉が長期化する傾向があります。
相手方の保険会社は被害者の味方ではなく、自社の支払いを抑えるために被害者へ多めの過失割合を付けてくることもあります。適正な補償を受けるためには、交渉のポイントを理解した弁護士の介入が大きな力になります。
弁護士法人ALGには、過失割合などをめぐり保険会社と交渉した経験豊富な弁護士が多数在籍しております。少しでも不安を感じられた際は、どうぞお早めにご相談ください。
配偶者が単身赴任を開始した時点において、夫婦が離れて暮らす環境は、浮気が発生しやすい状況を生み出します。
配偶者は、赴任先において自由な時間を獲得することにより、浮気相手との関係を構築する可能性が高まります。
本記事では、令和8年現在における単身赴任中の浮気の原因、並びにその確認方法について解説します。さらに、浮気が発覚した際に配偶者が取るべき対応、及び弁護士へ相談するメリットについても詳しく説明します。
単身赴任中の浮気の原因・きっかけ
外食や自由な時間が多くなり出会いが増える
配偶者は、単身赴任生活において家事から解放されるため、自身の自由な時間を大幅に増加させます。
また、配偶者は、赴任先における夕食等の機会に外食を選択することが多くなり、飲食店における新たな出会いや、職場の同僚との懇親を深める機会を増やします。
このような日常生活の変化が、配偶者が浮気相手と出会うきっかけになり得ます。
自由な時間の増加、並びに外食の頻度の増大は、浮気のリスクを確実に高める要因となります。
浮気がばれにくい
配偶者は、同居していない状況において、自身の行動パターンや、スマートフォンの利用状況を家族に観察される危険性がありません。
そのため、配偶者は、平日の夜間、若しくは休日のいずれの時点においても、浮気相手を自宅に招き入れることが容易になります。
目が届かないという環境的な要因は、配偶者に対して「容易には発覚しない」という油断を生じさせ、結果として不貞行為の心理的な障壁を下げることになります。
独身だと偽りやすい・独身気分に戻ってしまう
配偶者は、赴任先において家族の気配を感じない環境で生活することにより、過去の独身時代と同様の開放的な気分を取り戻すことがあります。
また、配偶者は、新しい土地において自身の婚姻歴を秘匿することが容易であるため、浮気相手に対して独身であると偽って接近することが可能です。
家族と物理的な距離が生じることにより、既婚者としての責任感が希薄になり、不貞行為へと踏み出す契機となります。
単身赴任中の浮気をチェックする方法
連絡や家へ帰ってくる回数を確認する
配偶者が浮気を開始した時点から、配偶者による自宅への連絡頻度、並びに週末の帰省回数が減少する傾向が見られます。
配偶者は、浮気相手との時間を最優先にするため、理由を設けて自宅への帰省を意図的に回避するようになります。
電話の着信に対する折り返しの時間が遅くなる行為、若しくは週末の予定を曖昧にする態度が見られた場合には、不貞行為の兆候として注視することが必要です。
オンライン通話・ビデオ通話を利用する
配偶者に対して、事前の予告を行わずに夜間にビデオ通話を申し出てみることは、極めて有効な確認手段となります。
配偶者が浮気相手と室内で同席している場合、若しくは外出している場合、配偶者は通話の着信に応答しない可能性が高いと言えます。
また、配偶者が通話を拒否する、又はカメラに部屋の様子を映し出すことを極端に嫌がる言動を示した時点において、浮気の疑いは濃厚になります。
連絡をせずに会いに行く
配偶者に対して、連絡を一切行わずに赴任先の住居を直接訪問することは、生活の実態を把握するための直接的な方法です。
配偶者が不在であるにもかかわらず室内の電気が点灯している場合、若しくは室内に異性の生活用品が配置されている事実を確認した時点において、浮気が明確になります。
ただし、突然の訪問は配偶者との間で不要な衝突を招く恐れがあるため、慎重に行う必要があります。
配偶者のSNSを定期的にチェックする
配偶者が利用するSNSのアカウント、並びにその投稿内容を定期的に分析することは、交友関係を把握する上で有益です。
配偶者が公開している画像に写り込んだ飲食店の食器、若しくは風景が、異性との同伴を示唆している場合があります。
また、特定の人物による執拗なコメント、若しくは「いいね」の付与を確認した時点において、その相手方が浮気相手である可能性を考慮すべきです。
探偵に依頼してみる
個人による調査に限界を感じた時点において、探偵事務所等の専門機関に対して配偶者の素行調査を委託することは、確実な事実解明に繋がります。
探偵は、赴任先での配偶者の尾行、並びに張り込みを実施することにより、個人の調査では困難な密会現場の状況を把握します。
また、専門家による調査結果は、法的手段を講じる際に不可欠な客観的証拠として機能する報告書となる利点があります。
あなたの離婚のお悩みに弁護士が寄り添います
単身赴任中の浮気が発覚した場合にすべきこと
浮気の証拠を集める
配偶者の浮気が発覚した時点において、最初にすべき対応は、不貞行為を客観的に証明できる証拠を収集することです。
具体的には、配偶者と浮気相手がラブホテルへ出入りする写真、若しくは動画が該当します。また、配偶者と浮気相手との間で交わされた肉体関係を明示するメール、若しくはLINEのやり取りの履歴も有効な証拠になります。
さらに、クレジットカードの利用明細、又は旅行の領収書なども補完的な証拠となり得ます。これらの客観的証拠を確保する前に、配偶者に対して安易に事実の追及を行う行為は、証拠隠滅の機会を相手方に与える危険性があります。
慰謝料を請求する
配偶者が不貞行為に及んだ時点において、他方の配偶者は、精神的苦痛に対する損害賠償として、配偶者、並びに浮気相手に対して慰謝料を請求する権利を有します。
請求の手続きは、最初に内容証明郵便を用いて書面で通知することが一般的です。
慰謝料の金額は、不貞行為の期間、若しくは婚姻関係の継続の有無などによって変動します。令和8年現在の実務において、不貞行為を理由とする慰謝料の相場は、数十万円から数百万円の範囲で算定されます。
確実な支払いを受けるためには、請求の相手方との交渉の際に、感情的にならずに法的な根拠に基づいて主張を展開することが極めて重要となります。
離婚するか、婚姻関係を継続するか考える
浮気の事実が確定した時点において、自身の今後の人生設計を踏まえ、配偶者との離婚を選択するか、又は関係の再構築を目指して婚姻関係を継続するかを決断する必要があります。
離婚を求める場合、財産分与、並びに養育費の条件を設定する準備を並行して進めます。
一方で、婚姻の継続を希望する場合、配偶者、及び浮気相手との間で、浮気関係の解消、並びに再度不貞行為を行った場合の違約金に関する誓約書を作成することが有益です。
弁護士に相談する
不貞行為に関する諸問題に直面した時点において、法的な知識を有する専門家である弁護士に法律相談をしてみることは、解決への近道となり得ます。
弁護士を代理人に選任することにより、配偶者、若しくは浮気相手との直接の接触、並びに精神的な負担を伴う交渉のすべてを委ねることが可能です。また、弁護士は、将来の紛争を防ぐための書面作成、及び調停等の法的手続きを適切に行います。
単身赴任中の浮気を弁護士に相談するメリット
証拠が有効か判断してもらえる
相談者が収集した証拠資料について、弁護士は、それが法廷において不貞行為を立証するに足る有効な証拠であるか否かを判別します。
相談者が証拠として十分であると誤認している場合、又は法的に不十分であると評価される場合、弁護士は追加で確保すべき具体的な証拠を助言します。
これにより、相手方による言い逃れ、若しくは事実の否認を防ぎ、有利な状況で交渉を進めるための基礎を築くことができます。
慰謝料の相場や請求について相談できる
相談者が受けた精神的苦痛に対して、弁護士は、個別の事情(婚姻期間、不貞の頻度、並びに子の有無など)を精査した上で、最適な慰謝料の請求金額を算定します。
また、弁護士は、相手方の資産状況、若しくは社会的立場を考慮した上で、分割払いの提示、又は一括払いの要求といった具体的な戦略を検討いたします。
専門家による法的な根拠に基づく適正な金額の算出は、不当に低い金額で妥協した解決を防止します。
単身赴任中の浮気について悩んでいることがあれば弁護士にご相談ください
配偶者が単身赴任先において浮気に及んでいるのではないかと疑念を抱いた時点において、又は既に決定的な不貞の証拠を確保した段階においても、まずは法律の専門家である弁護士にご相談いただくことをお勧めします。
弁護士は、相談者の意向(離婚、並びに婚姻関係の維持など)を最優先に尊重しながら、最新の実務に適合した法的な見解を明示し、相談者が望む最善の解決に向けて全力でサポートを行います。
盗撮・のぞきで実名報道されると、社会的信用の失墜や職場への影響など深刻なデメリットが生じます。
一般的な会社員であれば実名報道の可能性は低いものの、確実に報道されないとはいえません。
盗撮をしてしまい報道が不安な方や、ご家族が実名報道された方は、早期に弁護士へご相談ください。
本記事では、実名報道されやすいケースや回避方法などを詳しく解説します。
盗撮・のぞきをしたら実名報道される?
刑事事件の報道を規制する法律は存在しないため、実名報道されるかどうかは基本的に報道機関の自主判断に委ねられています。
そのため、有名人が盗撮・のぞき行為をした場合は、実名報道される可能性が非常に高くなります。
一般の方でも、逮捕された場合には実名報道の可能性が高まります。
公務員や有名企業の役員など社会的地位のある方は、さらにリスクが高いでしょう。
なお、少年事件については、少年法により本人特定につながる報道が原則禁止されています。
ただし、特定少年(18歳・19歳)の場合は規制が緩和されることがあります。
盗撮・のぞきで実名報道されやすいケース
実名報道されやすいのは、公務員など公共性が高く社会的な信頼が重視される職業や地位に就いているケースです。これらの職業の方は、不祥事が社会に与える影響が大きいと判断されるため、報道機関に取り上げられやすくなります。
また、職場での犯行など、犯罪が職業に関連している場合はさらに実名報道のリスクが高まります。
一方で、一般的な会社員などの場合は、盗撮・のぞき行為が悪質・特殊な手口でなければ、実名報道までされるリスクは小さいといえるでしょう。
加害者が公務員
公務員は、社会的な信用のもとに成り立つ職業であり、国民全体の奉仕者としての高い倫理観が求められます。そのため、公務員による盗撮・のぞき行為は公共の利害に関わる重大な不祥事として、報道機関にも取り上げられやすい傾向があります。
特に、教員や警察官、消防士など公共性の高い職業の公務員は、一般市民の関心も高く、実名報道されるケースが多くみられます。また、公務員が職場において盗撮に及んだ場合には、事件の重大性がさらに増すため、実名報道の可能性が一段と高まるでしょう。
加害者の社会的地位が高い
社会的地位が高い人物は、より高い倫理観や社会的責任を求められる立場にあります。
そのため、スポーツ選手や芸能人のほか、国会議員、医師、弁護士、大学教授、大企業の役員なども実名報道のリスクが高いといえます。
これらの方々の事件は話題性が大きいため、たとえ不起訴処分で終わったとしても、犯罪事実が広く報じられる可能性があります。
例えば、一般の方が電車内で盗撮した場合に実名報道されることはほとんどありませんが、加害者が国会議員であれば、犯行態様が軽微であっても実名報道される可能性が高いでしょう。
盗撮の手口が特殊・巧妙
盗撮・のぞきの手口がこれまでにない特殊で巧妙なものである場合も、実名報道される可能性が高まります。目新しい手口が出てきた場合には社会的関心が高まるため、加害者の実名を含め事件の詳細が報道されることがあります。
また、犯罪の手口を広く周知することで、類似犯罪の発生を抑止する効果が期待できることも、報道機関が積極的に報道する理由のひとつとされています。
盗撮・のぞきで報道される際の流れ
盗撮・のぞき行為で実名報道される際は、主に以下のような流れで進められます。
- 1.盗撮・のぞきの疑いで逮捕される
- 2.警察がマスコミに情報提供する
- 3.実名報道される
マスコミへの情報提供を行うかどうかの判断は、基本的に捜査を担当する警察署の署長が下します。
その後、警察から情報提供を受けた事件を報道するかどうかは、各報道機関が自主的に判断します。
なお、一般の方の事件では警察からの情報提供がきっかけとなることが多いですが、有名人の場合はマスコミ独自の取材がきっかけで報道されるケースもあります。
盗撮で実名報道されるタイミング
盗撮で実名報道されるタイミングはさまざまですが、「逮捕された翌日に報道されるケース」が一般的です。逮捕直後もしくは逮捕から2日後に、身柄と事件書類が検察へ送致されるため、その際の様子を報道カメラで撮影し、午後以降に報道されるケースが特に多くみられます。
その他にも、起訴されたときや判決が下されたときなど、刑事手続上の節目に実名報道がなされることがあります。
なお、報道によって人命や事件解決に影響が出ると警察が判断した場合には、報道協定によって報道が規制されますが、盗撮・のぞき事件で報道協定が取り交わされることはまずありません。
盗撮・のぞきで実名報道を避けることはできる?
盗撮・のぞき行為による実名報道は、適切な対応を取ることで回避できる可能性があります。
具体的には、被害者との示談交渉を進めることや、報道機関・捜査機関に対して実名報道を控えるよう要望することが有効です。
以下で、それぞれの方法について詳しく解説します。
被害者と示談交渉する
被害者との示談が成立し、事件の当事者同士が和解している場合は、実名報道の回避につながります。
示談が成立した事件は重大性が低いと判断されるため、報道機関もあえて取り上げようとはしなくなるからです。また、示談成立は実名報道の回避だけでなく、早期釈放や不起訴処分の獲得にも大きく寄与します。
盗撮・のぞきのように被害者が存在する犯罪においては、まず先に被害者との示談交渉を進めることが極めて重要です。
実名報道を控えるように要望する
報道機関や捜査機関に対して、実名報道を控えてほしい旨の意見書を提出することで、報道を回避できる可能性があります。
報道機関が実名報道の判断を行う際に、事件当事者からの要望が考慮されるケースもあるためです。
ただし、単に「控えてほしい」とだけ記載しても効果は期待できません。
実名報道の必要性の低さや被疑者の不利益について、法的根拠に基づいた説明が必要です。個人では限界があるため、弁護士への相談をおすすめします。
盗撮・のぞきで報道されそうな場合は弁護士に相談
警察に実名公表の回避を要望できる
弁護士であれば、警察に対して報道機関への情報公表を控えるよう求める意見書を提出することができます。弁護士は法的根拠に基づいて意見書を作成するため、個人で要望するよりも実名公表を回避できる可能性が高まります。
実名公表の必要がないことや、公表により被疑者が受ける不利益の大きさを正しく示すためには、法的知識が不可欠であり、弁護士の力が必要といえるでしょう。
実名報道後の対応もできる
弁護士であれば、実名報道を回避できなかった場合の事後対応も適切に行えます。
例えば、報道機関に記事の削除を働きかけたり、インターネット上に転載された記事の削除を求めたりすることが可能です。
報道記事が残り続けると、第三者に悪用されて名誉毀損に該当する記事が作成されるおそれもあるため、報道後の対応は重要です。
プライバシー権の侵害を理由に記事の削除等を求めることができますが、事件の内容によっては削除が認められない場合もある点に留意が必要です。
被害者との示談交渉の早期解決も期待できる
盗撮・のぞき行為などの被害者が存在する犯罪では、当事者同士の和解を示す示談の成立が最も有利な情状とされ、早期釈放や不起訴処分、量刑の軽減等が期待できます。
しかし、加害者に対して強い怒りや悲しみの感情を抱いている被害者は、示談交渉に応じてくれないことも少なくありません。
弁護士が介入することで、被害者に安心感を与え、心情に配慮しながら適切な示談金の提案等を行うことができます。
その結果、個人で交渉を行うよりも円滑に示談が成立し、早期解決につながる可能性が高まります。
盗撮・のぞきの報道に関するよくある質問
未成年が盗撮した場合も報道されますか?
未成年者が起こした盗撮事件は、少年法によって保護されているため、原則として実名報道されることはありません。
少年法は未成年者の更生を目的としており、本人の特定につながる情報の報道を禁止しています。
ただし、法改正により特定少年(18歳・19歳)については、家庭裁判所から検察官に逆送された場合に限り、実名報道が可能となりました。
盗撮事件で実名報道され会社に知られてしまった場合は解雇されますか?
盗撮事件を理由に会社から解雇される可能性はあります。
ただし、法律上、従業員の懲戒処分に関する一律の規定はなく、各会社の就業規則の内容によって判断が分かれます。そのため、「有罪判決を受けた」「逮捕された」という事実だけで直ちに解雇されるわけではありません。
もっとも、犯した罪が会社に関連し、会社の秩序を乱したり会社に大きな損害を与えたような場合には、解雇や何らかの懲戒処分を受ける可能性が高くなります。
盗撮で自首した場合は報道を回避することはできますか?
盗撮で自首すると、実名報道を回避できる可能性が高まります。
自首は「逃亡のおそれ」や「証拠隠滅のおそれ」がないことを示す行為であるため、逮捕のリスクが大幅に軽減されます。
逮捕されなければ、報道機関は事件の重大性が低いと判断する傾向があり、結果として実名報道されない可能性が高まるのです。また、自首により在宅事件として捜査に協力できる場合もあり、日常生活への影響を最小限に抑えることが期待できます。
盗撮・のぞきで報道されるか不安な方はすぐに弁護士にご相談ください!
盗撮・のぞき事件を起こしても、必ず実名報道されるわけではありません。
しかし、逮捕されると報道の可能性は大きく高まります。
個人情報が報道されると、社会生活で深刻な不利益を被り、ご家族にまで悪影響が及ぶおそれがあります。
弁護士であれば、捜査機関への意見書の提出や報道機関への要望など、実名報道の回避に向けた行動を迅速に行えます。
法的知識をもって報道の必要性の低さや被疑者の不利益を主張し、報道の抑制につなげることが可能です。
ご不安な方は、お一人で悩まず、お気軽に弁護士へご相談ください。
盗撮やのぞきは、相手の意思に関わらず行われるプライバシーの重大な侵害であり、れっきとした犯罪行為です。スマートフォンや小型カメラの普及により近年は検挙件数も増加しており、軽い気持ちで行った行為が逮捕、起訴につながるケースも少なくありません。
本記事では、盗撮、のぞきで問われる罪の種類と刑罰、逮捕後の流れ、弁護士に依頼するメリットなどについて詳しく解説していきます。
盗撮・のぞきは犯罪行為となる
盗撮とは、相手の承諾を得ずに、スカートの中や下着、性的な部位、私生活の様子などをひそかに写真や動画で撮影する行為全般をいいます。
一方、のぞきとは、人が衣服を身につけないでいる場所(浴場、更衣室、トイレなど)をひそかに見る行為です。これらの行為が犯罪となるかどうかは主に3つの基準で判断されます。
- 正当な理由なく行われているか(医師による医療目的の撮影などは除かれる)
- ひそかに撮影・のぞき見しているか(相手が気付かない状況で行われているか)
- 撮影対象が「他人の性的姿態」にあたるか(正規、臀部、胸部、下着など)
3つのポイントを全て満たす場合、盗撮、のぞきは犯罪行為として処罰される可能性が高くなります。
盗撮・のぞきの犯罪行為に対する刑罰
盗撮行為には、状況や対象に応じて以下の罪が成立する可能性があります。
- 撮影材
- 迷惑防止条例違反
- 軽犯罪法違反
- 住居、建造物侵入罪
- 児童ポルノ規制法違反
また、のぞき行為については、迷惑防止条例違反、軽犯罪法違反、住居(建造物)侵入罪が成立する可能性があります、それぞれの罪について以下で詳しく解説します。
①撮影罪
撮影罪は、2023年(令和5年)7月13日に施行された「性的妻帯撮影等処罰法(正式名称:性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記載された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の抹消等に関する法律)」によって新設された罪です。
それまでに都道府県ごとの迷惑防止条例で対応していた盗撮行為を全国一律で取り締まることを目的としており、法定刑は「三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金」と、従来の条例違反より大幅に厳罰化されています。
人の性的姿態を正当な理由なくひそかに撮影した場合に成立します。
②迷惑防止条例違反
迷惑防止条例違反は、各都道府県が制定する条例であり、公共の場所や乗り物内での撮影、のぞき行為を禁止しています。
撮影罪が適用できないケース(例:公共の場で衣服の上から撮影するなど性的姿態に該当しない場合)に適用されることがあります。
埼玉県の場合、違反した場合の罰則は撮影行為であれば「一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金」であり、のぞき行為であれば「六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金」です。
常習的に行った場合にはそれぞれ加重されることとなります。
③軽犯罪法違反
軽犯罪法は、刑法で処罰するほどではないが社会秩序を乱す行為を取り締まる法律です。
「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見」る行為を禁止しています。
カメラのレンズを使った盗撮行為もこの「のぞき」に含まれると判断される場合があります。
違反した場合の罰則は、「拘留(1日以上30日未満)又は科料(1000円以上1万円未満)」と比較的軽微ですが、れっきとした犯罪です。
盗撮・のぞきは軽犯罪法違反?④住居・建造物侵入罪
盗撮やのぞきを目的として他人の住居や建物に無断で立ち入った場合、住居侵入罪または建造物侵入罪が成立します。盗撮目的での侵入は「正当な理由」のある立ち入るには該当しません。
例えば、学校の女子更衣室に隠しカメラを設置するために侵入したけーづでは、建造物侵入罪と撮影罪(または迷惑防止条例違反)が成立し、併合罪として重い処分が科される可能性があります。
盗撮は住居侵入罪・建造物侵入罪に問われる?⑤児童ポルノ規制法違反
被写体が18歳未満の場合、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰ならびに児童の保護等に関する法律(通称:児童ポルノ禁止法)」違反となります。
18歳未満の児童の性的姿態を盗撮する行為は製造材に該当し、「三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金」が科されます。
さらに、盗撮した画像や動画を第三者に送付、提供した場合は提供罪にも問われることになるため、より厳しい処分を受ける可能性があります。
盗撮・のぞきでも犯罪にならないケースはある?
すべての無断撮影、のぞきが犯罪となるわけではありません。
以下のようなケースでは、法律上の犯罪要件を満たさないと判断される場合があります。
- 衣服を着た状態での全身撮影や後ろ姿の撮影(ただし、都道府県の迷惑防止条例によっては処罰対象となる場合もあります。)
- 医師が医療行為として必要な範囲で患者の身体を撮影する場合など、正当な理由がある撮影
- のぞきの意思はなく、たまたま見えてしまった場合
ただし、犯罪とならないケースとの境界は状況によって判断が異なります。
「たまたま見えた」と主張しても、行為の態様や状況から故意が認定されることもあるため、安易に判断することは危険です。
盗撮・のぞきの犯罪行為で逮捕された場合の流れ
盗撮、のぞきで逮捕された場合、刑事手続きはおおむね以下の流れで進みます。
- 逮捕:現行犯逮捕または後日の通常逮捕
- 検察官への送致(逮捕後48時間以内):警察から検察官へ身柄、書類が送られる。
- 勾留請求(送致後24時間以内):検察官が裁判官に勾留を請求する。
- 勾留決定:最大20日間、身柄が拘束される。
- 起訴、不起訴の判断:証拠、示談の有無、被疑者の態度などを基に検察官により判断される。
- 起訴された場合:公判(裁判)が開かれ、有罪、無罪が判断される。
逮捕から勾留決定までは弁護士のみが面会、接見できるため、早期に弁護士を依頼することが重要です。
逮捕されないこともある?
盗撮、のぞきをしてしまった場合でも、必ず逮捕されるとは限りません。
逃亡や証拠隠滅のおそれがないと判断された場合は、在宅事件として捜査が進む可能性があります。
逮捕のリスクを下げるためには、自首することが有効です。
自首することで「逃亡の意思がない」ことを示せるため、身柄拘束が不要と判断されやすくなります。また、被害者との示談が成立していれば、捜査機関が身柄拘束の必要性が低いと判断する材料になります。
自首や示談交渉については、事前に弁護士に相談しながら進めることをおすすめします。
盗撮・のぞきによる犯罪で弁護士に依頼するメリット
盗撮・のぞきは被害者がいる刑事事件であるため、弁護士のサポートが事件の結果を大きく左右します。
早期に弁護士に依頼することで、以下のようなメリットが期待できます。
被害者との示談交渉
盗撮やのぞきの被害者は、加害者本人と直接関わることを強く拒否することがほとんどです。
弁護士が代理人として交渉することで、被害者の心情に配慮しながら示談交渉を進めることが可能になります。示談が成立すれば被害者の処罰感情が緩和され、検察官が不起訴処分を判断する際の重要な材料となります。
示談金の相場や交渉の進め方についても、弁護士から具体的なアドバイスを受けることができます。
不起訴処分の獲得に向けた弁護活動
盗撮やのぞきで起訴されると有罪判決を受けた場合に前科がつき、社会生活に深刻な影響を与えます。
弁護士に依頼することで、示談成立・反省の意思・再犯防止策の立証など、不起訴処分の獲得に向けた包括的な弁護活動が期待できます。
事前に弁護士が関与している場合のほうが不起訴となる確率が高い傾向があります。
早期保釈が期待できる
盗撮やのぞきで逮捕、勾留されると、最長23日間にわたる身柄拘束を受けることがあります。
身柄拘束が長引くと、職場や学校への影響が大きくなります。
弁護士は、勾留決定直後から保釈請求などの釈放活動を行うことができ、早期の社会復帰を目指すことが可能です。身元引受人の確保や再犯防止策の提示など、保釈が認められるための諸条件を整える上でも弁護士のサポートは欠かせません。
盗撮・のぞきで保釈されるには?盗撮・のぞきの初犯と再犯の処分の違い
盗撮、のぞきで逮捕・起訴された場合、初犯か再犯かによって処分の重さは大きく異なります。
以下では、それぞれのケースについて解説します。
初犯のケース
初犯だからといって、必ず不起訴や軽い処分になるわけではありません。
しかし、初犯であることは「有利な情状」として考慮される傾向があります。
被害者との示談が成立していれば、不起訴処分や執行猶予付き判決を獲得できる可能性が高まります。
反省の意思と再犯防止への取り組みを示すことも重要です。
再犯のケース
再犯の場合、常習性があると判断されやすく、初犯に比べて刑罰が重くなる可能性が高くなります。
検察官も再犯者に対しては起訴に踏み切るケースが増えます。
不起訴や執行猶予付き判決を目指すためには、再犯防止策(専門家によるカウンセリングの受講など)を具体的に示し、被害者との示談を成立させることが特に重要です。
弁護士のサポートのもと、徹底した弁護活動を行う必要があります。
執行猶予中に盗撮・のぞきをしたケース
執行猶予期間中に再び盗撮、のぞきを行った場合、原則として執行猶予は取り消され、前の刑と新たな刑を合算した期間、刑務所に収監されることになります。
ただし、一定の条件を満たせば「再度の執行猶予」が認められる場合もあります。
執行猶予を維持するためには、単に反省を述べるだけでは不十分です。
専門家によるカウンセリングや治療の受診、生活環境の改善、家族による監督体制の整備など、再犯をしない環境が整っていることを客観的に裁判所に示すことが重要です。
このような情状立証は弁護士との緊密な連携が不可欠であり、できる限り早期に弁護士に相談することをおすすめします。
盗撮・のぞきで執行猶予がつく可能性は?盗撮・のぞきをしてしまった場合はすぐに弁護士にご相談ください
盗撮、のぞきは、相手のプライバシーや尊厳を深く傷つける重大な犯罪です。
逮捕されてしまうと、その後の対応を誤るだけで処分が大きく変わってしまいます。
刑事事件は時間との戦いであり、逮捕後72時間以内の初動が特に重要です。
弊所では、盗撮、のぞきをはじめとする刑事事件の豊富な経験を持つ弁護士が在籍しています。
逮捕の回避・不起訴処分の獲得・早期釈放・被害者との示談交渉など、依頼者様の状況に合わせてスムーズかつ的確な弁護活動を行います。
「どうすれば良いかわからない」「家族が逮捕されてしまった」という方も、まずはお気軽にご相談ください。一人で悩まず、早期に弁護士のサポートを受けることが、最善の結果につながります。
離婚時に子どもの養育費をどう受け取るかは、将来の生活を大きく左右する重要な問題です。「毎月きちんと支払われるか不安」「離婚後は相手と一切関わりたくない」といった理由から、養育費を一括で受け取りたいと希望される方が多くいらっしゃいます。
しかし、養育費の一括払いには法的・税務上の注意点が数多く存在します。
本記事では、弁護士法人ALG&Associates 埼玉法律事務所の弁護士が、養育費の一括払いの可否やメリット・デメリット、計算方法について分かりやすく解説します。
養育費の一括払いや請求は認められる?
結論から申し上げますと、元夫婦間で合意ができれば、養育費を一括で請求することや一括払いにすることは可能です。
民法上、養育費の支払い方法に厳格な決まりはなく、当事者が納得していれば支払い方法は自由に決められます。
ただし、養育費は子どもの日々の成長を支えるための費用という性質上、家庭裁判所の調停や審判などでは毎月払いの分割とされるのが原則です。
そのため、相手が拒否しているにもかかわらず、裁判所が一括払いを強制する命令を下すことは基本的にありません。
また、一括払いとした場合の子どもの成人までの養育費の額は、数百万円から一千万円を超える高額な金額となりうるため、支払う側に相当な資力がなければ現実的に実現が難しいという実情もあります。
養育費の一括払いのメリット
養育費を一括で受け取る最大のメリットは、将来的な不払いや滞納のリスクを完全に排除できる点です。
一度にまとまったお金を確保できるため、離婚後の経済的な不安が大きく和らぎます。
また、毎月の送金確認や遅滞時の催促など、元配偶者と連絡を取り合う必要がなくなるため、精神的なストレスをなくして新しい生活に集中できます。
支払う側にとっても、毎月の負担や「払い続けなければならない」というプレッシャーから早期に解放される利点があります。
さらに、万が一の支払い忘れによる給与差し押さえなどのリスクも未然に防ぐことができます。
養育費の一括払いのデメリット
一方、一括払いには深刻なデメリットも存在します。
受け取る側にとっては、後述する贈与税が課されるリスクや、まとまった大金を手にしたことで無計画に使い切ってしまう流用のリスクが挙げられます。
さらに、後々子どもの進学や大病などで予想外の費用が必要になっても、すでに取り決めを終えているとみなされ、追加請求が認められにくくなる点も大きなリスクです。
支払う側にとっては、離婚時に一時的に極めて多額の資金を用意しなければならない点が最大の負担となります。
また、まとまったお金を渡した後に、それが子どものために正しく使われないのではないかという不安が残る場合もあります。
養育費一括の場合の計算方法
月額の合計を出す
養育費を一括で算出する第一ステップは、ベースとなる「適正な月額」を決めることです。
金額は夫婦間の話し合いで自由に決めて構いませんが、折り合いがつかない場合は、家庭裁判所が公表している「養育費算定表」を参考に相場を確認するのが一般的です。
算定表では、父母それぞれの年収や職業、子どもの人数・年齢を考慮して目安が算出されます。
月額が決まったら、次に支払いの終期(一般的には20歳になるまで、あるいは大学を卒業する22歳の3月までなど)を決めます。
この終期までの「残りの月数」を月額に掛け合わせることで、まずは毎月払いをした場合の単純な合計金額を算出します。
合計金額から減額する(中間利息の控除)
養育費を一括で前倒しして受け取る場合、単純に月額を合計した金額ではなく、一定額を減額することが一般的です。
お金は将来分割でもらうよりも今一括でもらう方が、利息運用などができるため経済的価値が高いとみなされるからです。
この不公平を調整するために差し引かれるのが「中間利息」であり、実務では「ライプニッツ係数」という指数を用いて計算します。
例えば、8歳の子どもが20歳になるまでの12年間(残り144ヶ月)、月額5万円の養育費を一括払いにする場合、単純な合計額は720万円です。
しかし、支払い期間12年のライプニッツ係数(年利3%で9.9540)を年額(60万円)に掛けて計算すると、一括払いの支払額は約597万2400円となり、約123万円が中間利息として控除されます。
養育費を一括請求する方法
養育費の一括請求を成立させるためには、裁判所を介さない「当事者間の話し合い(交渉)」での解決を目指す必要があります。
先述の通り、裁判所の手続きでは原則として毎月払いの判断しか下されないため、相手方が任意に一括払いに同意してくれるよう交渉を進めることが不可欠です。
話し合いによって一括払いの条件(金額、支払期日、振込口座など)に合意できたら、その内容を公正証書の形で残しておくと安心です。
口約束だけでは後々トラブルになるおそれがあるほか、一括払いの明確な根拠を公正証書に明記しておくことは、後述する税金トラブルを回避するためにも重要です。
あなたの離婚のお悩みに弁護士が寄り添います
養育費一括で請求する際の注意点
課税対象になる可能性がある
本来、子どもの生活や教育のために通常必要な範囲内で支払われる養育費には、所得税や贈与税といった税金はかかりません。
しかし、税法上非課税とされるのは「その都度、必要な生活費や学費として直接支払われるもの」に限られます。
将来の分まで一括で多額の現金を受け取ってしまうと、「日々の生活費の範囲を超えた資産の贈与」と税務署から判断され、課税対象となる危険性が高くなります。
贈与税はいくらから対象?
贈与税には、年間110万円の基礎控除額が設けられています。
そのため、1年間に個人から受け取った財産の合計額が110万円を超えた場合、その超えた部分に対して原則として贈与税が課されるおそれがあります。
養育費の一括払いは数百万円から一千万円規模のまとまった金額になりうるため、この基礎控除を大幅に超えるケースが多く、何らかの対策を講じなければ高額な贈与税を支払わなければならなくなるおそれがあります。
贈与税がかからない方法はある?
一括で受け取った養育費に贈与税がかからないようにするための有効な方法として、信託銀行などが取り扱う「養育信託」を利用する仕組みがあります。
これは、支払う側が一括で資金を信託銀行に預け、信託銀行を経由して子ども(受益者)の口座へ毎月決まった額が定期的に給付される契約です。
この方法であれば、実質的に「都度払い」と同等とみなされ、贈与税を非課税にできる可能性が極めて高くなります。
また、親権者が勝手に一括金を解約して浪費することを防げるため、支払う側にとっても「子どものために確実にお金が使われる」という安心感につながり、一括払いの交渉がまとまりやすくなるメリットもあります。
追加請求が難しくなる可能性がある
離婚時に養育費を一括で受け取り、「今後はお互いに一切の金銭請求をしない」という清算条項を交わした場合、その約束は非常に重く捉えられます。
一括払いは、将来起こり得る事情の変更もあらかじめ織り込んだ上での合意とみなされるため、後から追加で請求することは原則として難しくなります。
ただし、子どもが想定外の大病を患い高額な医療費が必要になった場合や、進学費用が予測を大幅に超えた場合など、合意時に予期できなかった「正当な理由」がある場合に限り、例外的に追加請求が認められる余地はあります。
再婚で返金が必要となる場合がある
養育費を受け取った側の親が再婚し、再婚相手と子どもが「普通養子縁組」をした場合、法律上の第一次的な扶養義務者は実親ではなく再婚相手に切り替わります。
これにより、実親(支払った側)の扶養義務は免除または減額されることになるため、すでに一括で前払いされていた将来分の養育費について、「もらいすぎている」として一部返還を求められるトラブルが起きるおそれがあります。
こうした将来の紛争を防ぐためには、離婚時の取り決めで「事情変更があっても返金は不要とする」旨を明記しておくなどの対策が必要です。
養育費の一括払い・請求をお考えの方は弁護士にご相談ください
養育費の一括払いは、将来の未払いのリスクをなくせるという大きな利点がある一方、利息控除の計算、贈与税のリスク、追加請求や再婚時の返金トラブルなど、複雑な法的問題や税務上の問題が絡み合っています。
弁護士法人ALG&Associatesでは、離婚・養育費問題に強い弁護士が、適切な一括金額の算出から、贈与税を回避するための公正証書の作成や信託の活用まで総合的にアドバイスいたします。
養育費の一括払いでお悩みの場合は、当事務所へぜひお気軽にご相談ください。
交通事故にあい、事故により受けた怪我の治療等のために仕事ができなくなってしまった場合、保険会社に対し、収入が減少したことによって生じた「休業損害」を請求することができます。
しかし、保険会社から、休業損害の支払いの打ち切りを打診してくるケースがあります。
収入が減少している状況にもかかわらず休業損害が打ち切られてしまったら、生活が苦しくなってしまいます。
そこで、本記事では、休業損害の支払いはどのタイミングで打ち切られるのか、打ち切りを打診された場合における対処法などについて解説していきます。
休業損害が打ち切られるのはどのタイミング?
休業損害は、怪我の治療のために仕事を休まざるを得ない場合における収入の減少分の損害のことをいいます。
そのため、保険会社は、以下のように、「これ以上の治療は不要」と判断した場合に休業損害の支払いの打ち切りを打診してくることが多いです。
- 医師から症状固定(これ以上治療を続けても症状が改善しないと判断された場合)と診断されたとき
- 医師が業務復帰可能であると判断した時
- 症状・治療内容に変化が見られないとき
- 事故とは無関係な症状が悪化した時
- 一般的な治療機関の目安が終了したとき
どのくらいの期間で打ち切られることが多い?
打ち切りまでの期間は、事故により受けた傷害の内容・程度によりますが、保険会社は、怪我の種類によって治療機関の目安を設けています。
打撲の場合は約1か月、むち打ちの場合は約3か月、骨折の場合は約6か月が目安となっているようです(打撲・むち打ち・骨折のそれぞれの頭文字とそれぞれの目安の治療期間の数字をとって、「DMK136」といわれています)。
ただ、あくまでもこれは目安に過ぎません。
当然、治療期間は個々の事情によって異なっていきます。
保険会社に休業損害を打ち切ると言われたときの対処法
打ち切りには安易に同意しない
安易に打ち切りに同意してしまうと、その後休業損害の支払いを受けることはできなくなってしまいます。そのため、安易に打ち切りに応じないことが大切です。
治療の継続の必要があるのかどうかを判断するのは保険会社ではなく医師ですので、まずは医師に相談する旨を伝え、その場で合意しないようにしましょう。
また、なぜ打ち切りの打診をしてきたのか、その理由について書面で回答してもらうことを求めるのも有効です。
まだ休業が必要なら医師から説明してもらう
まだ症状が残っていて仕事復帰が難しい場合には、医師に以下の内容を含む診断書を作成してもらい、保険会社に対して治療の継続が必要であることを示しましょう。
- 現在の怪我の症状
- 治療の必要性
- 今後の治療方針や改善の見込み
- 仕事復帰が難しい旨とその理由
- 日常生活への具体的影響
また、診断書とは別に、医師に意見書を作成してもらうことも有効です。
他の制度による補償を受ける
保険会社からの休業損害の支払いが打ち切られてしまった場合に備えて、以下のような制度による補償も検討しましょう。
- 労災保険
勤務中や通勤中に起きた事故である場合には、労災保険から給与の8割相当の休業補償を受けることができます。 - 健康保険
労災保険が適用されない事案の場合、健康保険から給与の3分の2相当の傷病手当金を受け取ることができます。 - 人身傷害保険
人身傷害保険に加入している場合、保険金を請求できます。 - 仮処分の申立て
裁判所に仮払い仮処分を申立て、保険会社に対し、休業損害を支払う旨の命令が出されれば、賠償金の前払いとして休業損害を受け取れます。
後遺障害等級の申請をする
症状固定によって怪我の治療期間が終了し、休業損害が受けられなくなってしまった場合でも、後遺障害が残ってしまったせいで、以前のように仕事をすることができず、収入が減少してしまうことがあります。
そこで、後遺障害等級申請を行い、等級が認められた場合には、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できるようになるため、賠償額が大幅に増額することになります。
なお、ここでいう「後遺障害」は単に痛みが残っているなどといった「後遺症」とは異なり、残った症状を医学的に証明又は説明できるもののことをいいます。
後遺障害等級申請にあたっては、専門的な知識を要しますので、一度弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に相談する
休業損害の支払い打ち切りの打診を受けた場合、弁護士に相談するというのも選択肢の一つです。
弁護士に相談することで、状況を客観的かつ法的な視点から分析し、適切なアドバイスを受けることができます。
また、弁護士が主治医と連携して診断書や意見書を作成してもらい、保険会社に対して適切な主張を展開し、休業損害の支払いを延長するよう交渉したりすることができます。
また、証拠次第では、一度打ち切られたとしても、事後的に、打ち切られた後の部分の休業損害を相手方保険会社に認めさせられる可能性があります。
そのため、休業損害についてお困りの場合には、一度弁護士に相談することをご検討ください。
まずは交通事故事件専属のスタッフが丁寧に分かりやすくご対応いたします
休業期間を延長した事例・裁判例
東京地判平成28年3月23日
裁判所は、追突事故で頸椎捻挫の傷害を負った被害者である原告が、被告から、休業期間につき、会社を休業した(平成24年10月20日から平成25年2月15日までの)104日のみであると争われた事件で、原告が医師から通院加療中は就業を控えるよう指示されており、同年6月3日まで通院し、同日、症状固定とされたこと、原告がトラックドライバーという安全確保のため心身の健康が求められると考えられる職業であることなどから、原告の休業期間について、171日と認定しました。
京都地判平成27年9月16日
この裁判は、事故日から約4ヶ月半で休業損害の支払いを打ち切られた事案です。
裁判所は、事故日から8ヶ月間が経過した後もなお、装具なしで歩行できず、職場から復帰を断られた事実等を考慮して、原告の休業期間を267日間と認定しました。
休業損害の打ち切りについてお困りなら、交通事故に強い弁護士にご相談ください
保険会社から休業損害の打ち切りを打診されると、どうすればいいのかわからず、不安を覚える方も多いかと思います。
休業損害支払いの打ち切りには、安易に同意しないことが大切です。
まずは弁護士など専門家にご相談ください。専門的な視点から、客観的に状況を分析し、適切な対応を図っていきます。
弁護士法人ALGには、交通事故案件の経験豊富な弁護士が多数在籍しているため、ご相談者様の不安にしっかりと寄り添い、サポートしていくことが可能です。
ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
遺言書を見つけたけれど、どうすればいいか分からないとお悩みではありませんか?
特に「自筆証書遺言」の場合、勝手に開封してしまうと過料の制裁を受ける可能性があるため注意が必要です(民法1005条)。
本記事では、遺言書の検認手続きの重要性や注意点について、分かりやすく解説します。
遺言書の検認とは
遺言書の検認とは、自筆証書遺言を発見した際に義務付けられている手続きです。
遺言書が封筒に入っている場合、勝手に開封すると民法上の過料の制裁を受ける可能性があるため注意が必要です。
ただし、すべての自筆証書遺言に検認が必要なわけではありません。
2020年に施行された自筆証書遺言保管制度を利用し、法務局(遺言書保管所)に保管されている遺言書については、例外として検認手続きは不要とされています。
有効性を判断をされるものではない
遺言書の検認手続きは、あくまで遺言書の存在や発見時の状態を確定し、後から偽造や変造がされるのを防ぐためのものです。
したがって、家庭裁判所で検認を受けたからといって、その遺言書が法的に「有効」であると証明されたわけではありません。
また、検認が不要となる法務局の自筆証書遺言保管制度を利用した場合であっても、法務局が遺言書の有効性を確認する制度ではない点には注意が必要です。
遺言書の検認が必要になるケース
遺言書の検認手続きが必要となるのは、主に「自筆証書遺言」をご自宅や貸金庫などで発見したケースです。
公証役場で作成される公正証書遺言の場合は、偽造や変造のおそれがないため検認の対象外となります。
また、自筆証書遺言であっても、「自筆証書遺言書保管制度」を利用して法務局(遺言書保管所)に保管されている遺言書については、例外として検認が免除されます。
つまり、検認が必要なのは法務局に保管されていない自筆証書遺言に限られます。
検認せずに遺言書を開封してしまったらどうなる?
封印のある自筆証書遺言を、家庭裁判所での検認手続きを経ずに勝手に開封してしまうと、民法上の過料という制裁を受ける可能性があります。
しかし、誤って開封してしまったからといって、遺言書そのものが無効になるわけではありません。ただし、焦って遺言書を意図的に隠匿したりすると「相続欠格」となり、相続権を失う恐れがあるため注意が必要です。
誤って開封してしまった場合は、速やかに弁護士へご相談ください。
遺言書の検認に期限はある?
遺言書の検認には、具体的な日数の期限は法律上定められていません。
しかし、民法では、遺言書の保管者や発見した相続人は、相続の開始を知った後「遅滞なく」家庭裁判所に提出して検認を請求しなければならないとされています。
もし意図的に検認を避け、遺言書を隠匿したとみなされると「相続欠格」となり、相続権を失う恐れがあります。
発見後はできるだけ速やかに弁護士へ相談し、手続きを進めることが重要です。
遺言書の検認手続きの流れ
遺言書の検認手続きは、主に以下の流れで進められます。
- ① 検認の申立て
遺言書の保管者や発見した相続人が、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てを行います。この際、被相続人や相続人の戸籍謄本などの書類が必要です。 - ② 検認期日の通知
家庭裁判所から相続人全員に対し、検認を行う期日の通知書が郵送されます。 - ③ 検認の実施
期日当日、出頭した相続人の立ち会いのもと、裁判官が封印された遺言書を開封し、その状態や内容を確認します。 - ④ 検認済証明書の交付
検認終了後、「検認済証明書」の交付を受けます。
これを遺言書に添付することで、不動産の名義変更や預金の解約といった具体的な相続手続きが可能となります。
手続きをする人(申立人)
遺言書の検認手続きを申し立てることができるのは、主に「遺言書の保管者」または「遺言書を発見した相続人」です。
これらの人が、被相続人(亡くなった方)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して手続きを行います。
必要書類
遺言書の検認を家庭裁判所に申し立てる際には、いくつかの書類を準備する必要があります。
主な必要書類は、検認申立書のほか、被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までのすべての戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本、そして相続人全員の戸籍謄本です。
また、相続関係によっては、追加の戸籍謄本などが求められることもあります。
戸籍の収集は時間や手間がかかることが多いため、手続きに不安がある場合は弁護士にご相談ください。
申立先
遺言書の検認の申立ては、遺言者(亡くなった方)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して行います。
管轄の裁判所が遠方にあってご自身で手続きに赴くのが難しい場合などは、お早めに弁護士へご相談ください。
検認手続きにかかる費用
遺言書の検認手続きを家庭裁判所へ申し立てる際には、費用がかかります。
具体的には、遺言書1通につき800円分の収入印紙と、裁判所からの通知などに使用される連絡用の郵便切手代(裁判所により異なりますが数千円程度)が必要です。
また、戸籍謄本などの必要書類を収集するための交付手数料も発生します。
ご自身での手続きが不安で弁護士に依頼する場合は、別途弁護士費用がかかります。
まずは弁護士へご相談ください。
遺言書の検認が終わった後の流れ
家庭裁判所での検認手続きが無事に終了すると、遺言書に「検認済証明書」が合綴されて申立人に返還されます。
この検認済証明書が付いた遺言書を用いることで、初めて法務局での不動産の相続登記(名義変更)や、金融機関での預貯金の解約・払戻しといった具体的な相続手続きを進めることが可能になります。
相続手続きには期限が設けられているものもあるため、検認後は速やかに各機関での手続きへ移行することが大切です。
相続に強い弁護士があなたをフルサポートいたします
遺言書の検認に関するQ&A
遺言書の検認に行けない場合、何かペナルティはありますか?
家庭裁判所から検認期日の通知が届いたものの、仕事や遠方などの理由でどうしても出席できない場合でも、申立人以外の相続人であれば過料などのペナルティや法的な不利益はありません。
遺言書の検認は、相続人全員が揃っていなくても、申立人が出席していれば手続きを進めることができます。欠席した相続人には、手続き終了後に家庭裁判所から検認が済んだ旨の通知が送付されます。
検認できない遺言書はありますか?
「検認ができない(検認の対象外となる)」遺言書には、公証役場で作成した「公正証書遺言」や、法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用して保管されている自筆証書遺言が含まれます。
これらは偽造・変造の恐れがないため検認は不要です。
なお、「誤って開封してしまった」遺言書でも検認手続き自体は可能ですが、過料の対象となる場合があるため、発見した状態のまま速やかに家庭裁判所へ提出してください。
遺言書の検認を弁護士に頼んだら、費用はどれくらいになりますか?
遺言書の検認手続きを弁護士に依頼する場合の費用は、事務所によって異なりますが、一般的には手数料として数万円から十数万円程度が相場とされています。
これに加えて、裁判所へ納める収入印紙代や郵便切手代、戸籍謄本などの書類収集にかかる実費が別途必要です。
当事務所では、ご相談者様の状況に合わせた明確な費用のお見積もりを事前にお出ししておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
検認せずに開けてしまった遺言書は無効になりますか?
封印のある自筆証書遺言を家庭裁判所の検認前に勝手に開封してしまっても、遺言書そのものがただちに無効になるわけではありません。
しかし、民法上の規定により過料という制裁を受ける可能性があります。
また、勝手に開封すると他の相続人から「内容を書き換えたのではないか」と偽造や変造を疑われ、無用なトラブルに発展する恐れがあります。
誤って開けてしまった場合でも、速やかに検認手続きを行ってください。
遺言書の検認手続きは専門家にお任せください
遺言書の検認手続きには、お亡くなりになった方の出生から死亡までの戸籍謄本や、相続人全員の戸籍謄本を漏れなく収集するなど、多くの手間と時間を要します。
弁護士にご依頼いただければ、煩雑な書類の収集から家庭裁判所への申立てサポートまでスムーズに進めることができます。
遺言書の有効性や内容をめぐって相続人間でトラブルになりそうな場合も迅速に対応可能です。遺言書を見つけたら、まずは当事務所へお任せください。

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- 保有資格
- 弁護士(埼玉弁護士会所属・登録番号:51059)
