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相続問題

配偶者の死亡半年経過後の相続放棄に至った事例

相続財産
詳細は不明
依頼者の被相続人との関係
配偶者
相続人
争点
死亡半年経過した後の相続放棄
相続放棄申述人が配偶者
被相続人名義の預金を引出し、債務の一部弁済を行った

事案の概要

ご本人は、配偶者死亡から3か月が経過した頃、被相続人に数千万円の債務があることを知りました。
しかし、ご本人はこれを放置し、そこから2か月半以上経過した頃、弊所へご相談にきました。
また、ご本人からは、被相続人名義の預金から各種債務の弁済をしてしまった旨の報告も受けました。

弁護方針・弁護士対応

争点1(相続の開始を知った日)
被相続人死亡後、既に3か月が経過していたことから、「相続の開始を知った日」をいつにするか検討しました。
ご本人が被相続人の配偶者であり、葬儀にも参列していたことから、死亡を知った日を後ろ倒しにすることはできませんでした。
そこで、「相続の開始を知った日」を債権者からの通知書が届いた日にすべきと決めました。
もっとも、当該通知書を始期としても、あと数日で3か月が経過することから、すぐに申述書の作成及び各種資料の徴求をする必要がありました(なお、戸籍等については、既にご本人が準備していました。)

争点2(法定単純承認)
ご本人が、被相続人名義の預金を引き出して、債務の弁済にあてていたため、「財産の一部を処分した」として法定単純承認に該当する可能性がありました。 そこで、当該債務の弁済についても、法定単純承認に該当しないという構成が必要でした。

弁護士法人ALG&Associates

埼玉法律事務所・相続案件担当弁護士の活動及び解決結果

【結論】 相続放棄申述は受理されました 【解決策】
(争点1について)
最高裁判決に照らし、被相続人とご本人との交際状態について婚姻当初から現在に至るまでの経緯を詳述し、配偶者であるにもかかわらずなぜ遺産調査を行うことができなかったかについてもご本人の健康状態等を踏まえて詳述しました。
以上の申述書を受任から1日で作成し、翌日には家庭裁判所に申立てを行いました。

(争点2)
高裁決定を引用し、ご本人が行った債務弁済が信義則上やむを得ない事情によることであることを詳述しました。

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